「まずヤマト2199以降の設定は全て忘れる」
「それで?」
「そうするとヤマトの乗組員は114名となる」
「それがどうした?」
「これはあまりにも人数が少なすぎる」
「そうだね」
「そこで乗組員数の設定が間違っていると思って人数を増やすのは面白みのない選択」
「えー」
「少なすぎる人数でどうやりくりしているのか、と考えた方が面白い」
「どうやりくりするんだ?」
「だからね。一人で複数の役割を兼任することで、人数の辻褄を合わせているのではないかと思うわけだ」
「人数的に一人四役ぐらいしていそうだね」
「でもそうすると割と矛盾する描写の辻褄が合うのだよ」
「なんと」
- 古代が戦闘班長であり同時に艦載機パイロットであっても良い
- 南部が第1艦橋にいてもパルスレーザーの銃座にいても良い
- 徳川機関長が第1艦橋にいても機関室にいても良い
- 森雪が看護婦やったりレーダー見てたりコンピュータ使ったり通信室の利用順を管理していても良い
- アナライザーの役割が多すぎても良い
「実は斉藤がコスモタイガーに乗りたがるのも、役割の兼任を志向したからという解釈も可能になる。それから、SBヤマトで森雪はパイロットになっているが、【パイロットも兼任している】という解釈も可能になる」
「なかなか面白い広がりのある解釈だね」
「そうすると、一人二十役ぐらいする深夜の当番がいた可能性もある」
「彼が手に負えなくなるとサイレンを鳴らしてみんなを叩き起こすわけだね」
「よく考えると悪夢にうなされていた古代を叩き起こした深夜のサイレンは誰が鳴らしたのかという問題もある。鳴らした人は誰かいるはずだと思うなら、深夜の当番はいたんだろう」