昭和11年の大日本職業別明細図で気になることを発見した。
杉並区より
江森製菓工場と読める。場所は甲州街道沿いのホンダとピカソの間である。
紅梅キャラメル杉並工場の近くなので、とても気になった。
しかし、江森製菓工場については全く分からなかった。
だが、このページより東京堂江森製菓工場であることが分かった。
とはいえ。東京堂はありふれた名前でありすぎてそれ以上は良く分からなかった。
そこで発想を転換して古い航空写真などを見たがやはり分からなかった。
ところが、実はこのあたりで【江森】には心当たりがあることに気付いた。【SHOPエモリ】というタバコ屋が存在するのだ。表には飲料の自販機がズラリと並んでいる。
おそらく以下のような経緯だろう。(全て推定)
- 東京堂に納入する菓子を製造するための小さな製菓工場を始める。おそらく東京堂の施設ではなく独立採算の独自法人である
- ロケーションの必然性は三井牧場から牛乳を入手しやすいことである
- 工場そのものが出来たての菓子を販売していた (後年、近くにあった東横のパン工場も売店でパンを直販していた)
- タバコを扱う許可が得られたのでタバコも売るようになった
- 戦中戦後のドサクサで、砂糖は入手難になり、小麦は配給制になり、菓子作りはそこで終了した
- 戦後出てきた紅梅キャラメルは人工甘味料で菓子作りに対処した新興勢力である。直接の関係はないが交通便利な三井牧場の近くを捜すと似たような場所になる
- 結果として江森はタバコの販売だけが続いている