spamの増加が劇的であることを示す数値

　spamの増加は極めて深刻な状態であって、具体的に大きな損害を発生させていると思います。そのことに、極めて鈍感な人達が多いことに問題意識を持っていて、何か書こうと思っていました。しかし、こんな記事が出たので、今これを書くことにしました。

　こんな記事とはこれです。

　7月のスパム、2002年トータルを突破

　spamの激増は数値的にも明らかなことで、膨大なspamを削除する途中で、万一仕事上の重要なメールを一緒に削除してしまう危機感は常に持っています。もし、大切なメールを読まずに捨てている事態があったらすみません。ですが、明らかな詐欺や、バイアグラの販売メールなどをいちいち読んでいたら仕事をする時間など無くなってしまいます。内容を確認せずに捨てる作業はどうしても必要なのです。このような点でも、明らかに、spamの激増は問題を発生させています。

　この記事では、電子メールセキュリティサービスがスパムとして遮断したメールの数を元に数値を出しています。遮断ですから、遮断できていなかったメールが本当はspamであったケースもありそうです。

　別の観点からの数値を、私の記録から出してみましょう。

　これは、私が使用している主要なメールボックスに届いたメールのうち、完全なゴミと認識されたメールを保存するUnknownフォルダのメール数をカウントしたものです。spamは日付が正しく設定されないまま送信されるものもあり、多少の誤差はあり得ますが、10通の誤差はないでしょう。この中には、ウィルス、トロイの木馬などのメールも含まれ、厳密にはspamに当てはまらないものもあります。私が送信を承認したダイレクトメールはこの数に含まれていません。承認していなくても、事実上承認したのと同じダイレクトメール (メールアドレスを教えている業者からの健全なDMなど) も含みません。それから、2003年のデータは2003/08/01 13:07までの数値です。1年分ではありません。

　というわけで、どうでしょう。この数字。1999年と比較すると、桁が2つ違っています。1桁ではありません。2桁違っています。しかも、2003年の数値は約半年(7ヶ月ちょい)の分しか集計されていません。これは、2002年と比較してすら、既に倍近い数字です。

　当初、この手のspamはコレクションしたら面白そうだと思ってコレクションしていたものです。しかし、最近では、コレクションする価値などまったく感じられません。同じパターンのメールの繰り返しが多く、特殊な興味を持ってすら、見る気も起きないものばかりです。

　もはや、コレクションする意味が無くなったので、spamフィルタの導入も検討するようになりました。

　既に書いた通り、実際に仕事上の重要なメールをspam扱いしてしまった可能性も否定できない状況ですし、常駐したメーラの新着の合図も全く当てになりません。下手をするとspamの方が多いぐらいなので、メールの新着があっても、spamが数通という状態も珍しくありません。つまり、メールの新着を告げる機能が、正常な意味で機能していません。

　というわけで、私はこの問題に関して、けっこう怒っています。既にspamの量は許容できる量を遥かに超えて、実際に業務に問題を引き起こすリスクも抱え込んでいます。これで怒らないわけがないですよね?　それでもまだ許可されないダイレクトメールを送ってお金儲けがしたいですか?

　最後に付け加えておきますが、自分で許可したダイレクトメールについては、さほど否定的な意見は持っていません。何かの申し込みの時に、ダイレクトメールを送って良いですか?という設定がある場合は、たいて、送る方にチェックを入れます。要らないと思ったらあとで停止手続きを取りますが。ですが、ダイレクトメールの存在そのものが、迷惑になっているとは感じていません。