2003年09月06日
川俣晶の縁側歴史と文化歴史資料館巡りtotal 7775 count

白旗塚史跡公園と伊興遺跡公園・展示館

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、白旗塚史跡公園と伊興遺跡公園・展示館に行ってきました。

 これらの存在は、足立区立郷土博物館に行ったとき( https://mag.autumn.org/Content.aspx?id=20030614171825 )に把握していましたが、交通が不便そうな足立区の外れにあるため、行くのはかなり大変そうだという印象を持っていました。

 しかし、伊興遺跡公園・展示館のサイト( https://www.city.adachi.tokyo.jp/addir15/kyouhaku/ikouisekikouen/ikoumenu.html.htm )を見ると、第7回プチ展示『奈良・平安時代の伊興遺跡』展というものが、9月7日までとなっていたので、今日出向くことにしました。当然、近くにある白旗塚史跡公園にも立ち寄ることになります。

 場所については、前夜に地図を見て調べましたが、どちらもポケット版の地図には載っていません。周辺部は低縮尺の地図を掲載していないことが理由のようです。まあ、番地から場所は特定できたので、何とかなりましたが。

 一応、伊興遺跡公園・展示館は、東武伊勢崎線、竹ノ塚駅から徒歩20分。白旗塚史跡公園はその経路の途中にあることが分かりました。

 というわけで、今朝、出発しました。山手線で西日暮里に出て、そこから千代田線で北千住。そして、東武伊勢崎線に乗り換えて行くことができました。

 竹ノ塚駅は、思っていたような田舎の寂しい駅ではなく、立派な駅でした。周辺にもしっかり商店街があり、更にその周囲は住宅街で、思ったほど大変なところではありませんでした。

 実際には、バスもあるようですが、あえてテクテク歩きました。バスは、路線ごとに流儀が違って戸惑うことも多いし、小銭で払うのも面倒だし、電車と違ってさほど好きというわけでもないし。しかし、歩けば疲れますね。

 電車の線路沿いに歩くと、白旗塚史跡公園に出ました。最初は、古墳時代の建物や人物の埴輪を象ったオブジェが置いてあるだけの場所かと思いましたが。奥の方に、白旗塚古墳そのものが残っていました。池の中央の膨らんだ土地がそれで、そこに渡る橋の入り口は柵が閉ざされていて、入れないようになっていました。しかし、しっかりと現物の古墳が見られるという意味で、非常に面白いものです。気軽に行ける人は、行ってみると良いと思います。

 さて、そこから更に伊興遺跡公園・展示館に向かって歩きました。途中の経路はお寺などが多く見られる一帯でした。

 伊興遺跡公園・展示館は、遺跡の後に公園と展示室が作られているものでした。屋外には、再現された竪穴式住居や、方形周溝墓がありました。竪穴式住居は、内部に住んでいる人物を象った人形も置かれていて、どんな風に生活していたかが分かりやすい形になっていて、生き生きとした分かりやすさがあると感じました。それから、方形周溝墓は、よくある小さな土の膨らみかと見過ごしてしまいそうな雰囲気がありますが、確かに良く見れば四角く土が盛り上げてあって、自然のものとは違うことが分かりました。

 展示館の方は、掘り出された土器などの遺物の展示もあり、模型で再現された当時の状況もあり、小さいながらも面白いと思いました。

 それだけでなく、これは丁度読んでいる途中の本「家康はなぜ江戸を選んだのか」( https://mag.autumn.org/Content.aspx?id=20030830162604 )にも関係あるものでした。この本では、江戸時代より以前の、伊勢から品川、更に、浅草から利根川を遡っていく水上交通について述べていますが、伊興遺跡は、古墳時代には利根川の本流が流れていた場所で、水運の中継点だったということが展示の説明で述べられています。その証拠に、ずいぶん遠くのものがいろいろ掘り出されて見つかっているようです。

 また、プチ展示『奈良・平安時代の伊興遺跡』展の方は、このあたりが古墳時代だけでなく、奈良・平安時代にも重要な役割を持った地域だったらしい、というような内容を展示していました。

 というわけで、なかなか面白い体験でした。

 とはいえ、ひたすら歩いて疲れたのも事実ですが……。

白旗塚史跡公園白旗塚史跡公園 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

伊興遺跡公園伊興遺跡公園 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

Facebook

キーワード【 川俣晶の縁側歴史と文化歴史資料館巡り
【歴史資料館巡り】の次のコンテンツ
2003年
09月
13日
旧朝香宮邸・東京都庭園美術館・生誕120年マリー・ローランサン回顧展
3days 0 count
total 2663 count
【歴史資料館巡り】の前のコンテンツ
2003年
08月
30日
江戸東京博物館 企画展示 徳川将軍家展と汐留遺跡遺物
3days 0 count
total 4622 count

このコンテンツを書いた川俣 晶へメッセージを送る

[メッセージ送信フォームを利用する]

メッセージ送信フォームを利用することで、川俣 晶に対してメッセージを送ることができます。

この機能は、100%確実に川俣 晶へメッセージを伝達するものではなく、また、確実に川俣 晶よりの返事を得られるものではないことにご注意ください。

このコンテンツへトラックバックするためのURL

http://mag.autumn.org/tb.aspx/20030906153309
サイトの表紙【歴史資料館巡り】の表紙【歴史資料館巡り】のコンテンツ全リスト 【歴史資料館巡り】の入手全リスト 【歴史資料館巡り】のRSS1.0形式の情報このサイトの全キーワードリスト 印刷用ページ

管理者: 川俣 晶連絡先

Powered by MagSite2 Version 0.36 (Alpha-Test) Copyright (c) 2004-2021 Pie Dey.Co.,Ltd.