謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日のGANTZの感想。
サブタイトル §
第八話 ソッコー殺す
あらすじ §
ガンツの呼び出しに玄野はスーツを忘れてしまいますが、なかなか言うチャンスに恵まれません。
加藤は、新しくガンツに呼ばれたみんなに、スーツを着るように説得します。しかし、暴走族はリーダー格を除いてスーツを着ることを馬鹿馬鹿しいと拒否します。そして、リーダー格の男と分裂して、その場で内部抗争まがいの状況に発展します。
他の者達は、加藤の説得を聞きスーツを着ます。
西丈一郎は相手の心の深部をえぐるような言葉を、その場の一人一人に直接ぶつけます。
暴走族の一人がそれに怒り、銃で彼を撃ちます。彼も撃ち返します。タイムラグがあって、暴走族の男の頭は吹き飛びます。なぜ西は撃たれても大丈夫だったのか、その理由を西は明かしません。
そして、ついに鈴木星人を狩るための、現場に移動させられます。
鈴木星人は、コンビニで食玩を買い、そのカプセルの中で何かの生き物を育てているようでした。コンビニの店員から見ると、鈴木星人は見えないものの、確かに商品が無くなり、レジにお金が置かれていました。
感想 §
面白くてびっくりします。
こんな凄いアニメがあり得るとは。
宇宙人と戦う少年の話であるにもかかわらず、今回のエピソードでは戦いを前にした準備的な状況だけで話が終わっています。ガンツの部屋に呼び出された直後から、ガンツの部屋から出された直後まで。日常と戦闘の中間の、まさに準備段階だけで、1エピソードを費やしているわけですね。
これは実に面白いです。なぜなら、この準備段階にこそ、真に生々しくも面白い部分が滲み出ているように思えるからです。
妙に整合性が高いドラマ作りという点でも面白いですね。よくある宇宙人と戦う少年の話では、必ず明確な作品世界の破綻が見られます。破綻させなければ、そのような話は成立しないからでしょう。しかし、この作品は驚くほど破綻が少ないですね。たとえば、年端もいかない未成熟のガキンチョがなぜ戦士として選ばれるのか。この作品では、無作為に子供から老人まで、誰でも戦士として選ばれるという状況を通じて、未成熟なガキンチョであっても選ばれうるという説得力を描いています。
そして、鈴木星人が、人間には見えないけれどコンビニで買い物をしているという描写。確かに狩られるべき宇宙人が街の中にいる、という状況を説得力を持って描いていますね。
今回の一言 §
今回の最大の見どころは、ガンツに呼ばれた一同に対して、一人ずつ心の深部を暴くような言葉を投げかける西ですね。
彼の言葉は、全て正しいのでしょう。たぶん。それほどまでに、的確に他人の心を見抜ける彼は、なかなかの大物かもしれません。
偽善者呼ばわりされる加藤も、おそらくその通りでしょう。彼は暴力沙汰を引き起こしています。描写されたニュアンスからすれば、学校で不良を殴った他に、過去にも自分の両親に暴力を振るって殺している可能性もありそうです。
孫を甘やかすのは自己満足と言われる老婆も、まさにそういう人物として描かれていますね。
そして、最も面白いのはキザ男に新聞をどちらから見るかと問いかけるところですね。テレビ欄からと答えるキザ男は、まさに頭の中身がないと酷評されるに値しますね。一般的には、そういう人は多いでしょうが。そう質問されたとき正直に、テレビ欄から、と答えるのはちょっと推理力が足りない感じです。