2004年07月30日
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江戸東京博物館・エルミタージュ美術館展

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、江戸東京博物館サンクトペテルブルク古都物語 エルミタージュ美術館展 ~エカテリーナ2世の華麗なる遺産~に行ってきました。

 え? 今日は平日だろうって? 土日でもないのに歴史資料館巡りに行って良いのかって?

 確かに平日ではありますが、今日は自分の運動不足を強く意識したので、ともかく足がへとへとになる場所に行こうと決めました。体調が悪ければ仕事の効率も落ちますから、無理に閉じこもって仕事をしないことも、前向きに仕事に取り組む態度です。それに加えて、どうせ零細企業の経営者は土日関係なく仕事をしますので。いつ歴史資料館巡りに行っても実質労働時間は変わりはしないのです (泣く)。

なぜここなのか §

 ともかく歩こう! 足がへとへろになるまで歩こう!

 ということが目標でした。

 しかし、暑いところを歩くのは、いくら身体のためとはいえ、自滅行為です。

 暑さがしのげつつ、同時にへとへとになるまで歩ける場所。

 もし、暑さについての条件を問わないなら、候補はいくらでもあります。たとえば、江戸東京たてもの園などは、まさにその典型。

 しかし、冷房の効いた屋内で、と言うことになるとなかなか候補がありません。

 ですが、私にはすぐに思い浮かぶ候補が1つありました。

 それが江戸東京博物館です。あまりに巨大な建築物に広がる展示スペース。その一部だけでも、見て回ると心底へとへとになれます。

 と言うわけで、江戸東京博物館行きを決定。

 さて、今日は平日です。はたして平日だからこそ可能になることがあるでしょうか? それはあります。江戸東京博物館の企画展には、過去に何回か行ったことがありますが、ともかく人が多く満足に展示を見られなかった記憶があります。それは休日の記憶ですから、平日なら人が少ないはずです。よし、これを機会に、企画展を見よう、と思ったことが、エルミタージュ美術館展を見ることに決めた理由です。

 逆に、それが理由であるために、一度見ておきたいと思った映像ライブラリーなどのコーナーに行くことは見合わせました。

曇天の下で §

 背景にどんよりとした雲。

 しかし、建物そのものには強い光線が当たっているという強い印象を残す江戸東京博物館を見ました。

曇天を背景にした江戸東京博物館曇天を背景にした江戸東京博物館 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 ちょっと不自然で嘘っぽい感じもありますが、まぎれもない無加工の写真です。

美術展ではなかった…… §

 というわけで、まっすぐ1階のチケット売り場でエルミタージュ美術館展のチケットのみを購入して入りました。

エルミタージュ美術館展エルミタージュ美術館展 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

 この企画展の内容は以下のようなものだそうです。

本展では文化都市サンクトペテルブルクのシンボルともいえるエルミタージュ美術館のコレクションの中から、絵画、宝飾品、版画など127点を通して、ロシア美術の黄金時代を築いたエカテリーナ2世の華麗なる遺産である18世紀ロシアの歴史ロマンを紹介してまいります。

 さて、当初、この企画展は美術展だと思っていました。歴史の博物館である江戸東京博物館が、江戸でも東京でもないロシア、サンクトペテルブルグを扱い、しかも歴史展ではなく美術展をやるとは何事なのか、という疑問を持って入ったわけです。

 もちろん、疑問はあれど、目の保養はさせてくれるだろうと思っていて、けして否定的に見ていたわけではありません。

 ところが、いざ入ってみるとまさにこれは歴史展であることがはっきりと見えました。

 エカテリーナ2世を中心とする歴史や宮廷の状況が、多くの美術品を通じて展示されていました。

 これを見て、ロシアという国の印象ががらっと変わってしまった感があります。ロシアといえば、まず日本海海戦のバルチック艦隊の悲劇が思い浮かびます。バルチック艦隊について書いたノンフィクションを読んだことがありますが、日本海軍と戦う前に既に悲惨の極地になっていたという泣かせる話です。更にロシアといえば、社会主義といういかにも詐欺臭い社会思想にばく進して崩壊したということが印象に残ります。そういう否定的な印象ばかりが残る野暮ったい国、という印象を持っていましたが、こうしてロシア絶頂期とも言われるらしいエカテリーナ2世の治世とサンクトペテルブルグという都市について見てみると、最先端の一等国という確かな立派な印象が残ります。日本がJapan as No.1ともてはやされた時代があるように、ロシアも同じような時代を通過していたと言うことなのでしょうね、きっと。

 この企画展は、以下の3部構成でした。

  • 第1部 大国への道
  • 第2部 エカテリーナ2世と宮廷の輝き
  • 第3部 エルミタージュ絵画ギャラリー

 第1部は歴史、第2部は政治を担った人々という感じで、まさに美術品を通じて表現する歴史展の雰囲気でした。そして、第3部だけは確かに美術展という雰囲気でした。

 つまり、歴史展にオマケとして美術展が付いたような雰囲気で、まさに歴史資料館巡りらしい体験となりますした。

エカテリーナ2世の黄金の馬車 §

 エカテリーナ2世の黄金の馬車という実物が展示されていました。

 金色で飾られたいかにも金がかかっていそうな馬車ですが。華美であると同時に、馬車としてのメカニズム、機能性も作り込まれているところが興味深いですね。

 特に、出入り口のところに、折りたたみ式(?)の小さな階段が付いているところに注目させられました。

出口の映像 §

 出口を出たところで、エルミタージュに関する短い映像を繰り返し上映していました。

 そこで妙な違和感を感じました。最後の方に流れたBGMに聞き覚えがあるのです。

 途中から見たので、椅子に座ってもう一度最初から見たところ。

 最後の方で使われた音楽は∀ガンダムっぽいですね。後期エンディングのメロディーラインが聴き取れましたので。そのあとの曲も、なんだか∀っぽいような気がしました。

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2004年09月06日ART: エルミタージュ美術館展From: Pocket Warmer

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