今日は、三の丸尚蔵館の第35回展覧会「七宝工芸の近代」に行ってきました。ここに行こうと思った理由は単純で、2004年6月19日に見学できなかったリベンジということでしかありません。
しかし、理由は単純でも、かなり意外な深い印象が残りました。
再び大手門から §
今回も大手門から入りました。
そのあと休憩所で元気回復のためアイスモナカを食べてから慌てて三の丸尚蔵館に向かったところ、うっかり三の丸尚蔵館そのものを撮影するのを忘れていました。と言うわけで、前回撮影した三の丸尚蔵館の写真を。
このあたりを歩いて思いましたが道の曲がり具合などが、優雅ですね。王者の美という感じでしょうか。(根拠はありませんが)一般庶民の世界とはどこか違うセンスを感じました。
カテゴライズできない印象 §
七宝というと、中学校時代に七宝焼きをやったことがあります。
また、しばしば土産物などで七宝焼きは見かけます。
そのような印象と、ここに展示された七宝工芸は、全く噛み合いません。見たものの印象を、どこにどうカテゴライズして良いのかさっぱり分かりませんでした。
明治期に海外の博覧会のために作られたという巨大な花瓶のようなものなど、自分が焼いたささやかな七宝焼きの印象と、どう結び付けられるのか。確かに、表面の質感を見ると、共通するものがあります。どちらも共通の何かがあります。それでも、うまく印象が関連付けられません。
更にやっかいなのは、透明感があって派手な色遣いがされた渋さの対極にあるデザインセンスです。明治期の海外の日本美術マニアが喜びそうなもの、という根拠のない漠然とした印象に全く合致しません。これが更に印象をどこに納めて良いのか分かりません。
はたして、この印象を心に刻み込めるのか。それとも、うわ滑って消えてしまうのか、などと思いながら見ました。
図録を買ってしまう §
入場は無料でした。これが無料で見られるとは素晴らしい!
しかし、出口で売っていた図録を買ってしまいました。なんと1800円という貧乏人には痛い出費!
しかし、帰りの電車の中で開いてみると、詳細な解説が付いていて買って良かったと思いました。図録といってもピンキリで、展示物の写真とそこに掲示された解説文を載せただけのものもありますが、それは見た後で買っても面白くないですね。しかし、こうやって非常に多くの追加情報が記載されていると、買う価値があるというものです。
8月2日に一部展示替えがあるそうですが、その後でまた見たい気もします。