2004年08月21日
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三の丸尚蔵館・第35回展覧会「七宝工芸の近代」 (再訪)

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、三の丸尚蔵館第35回展覧会「七宝工芸の近代」に行ってきました。2004年07月25日に行っているので再訪と言うことになります。

 再訪の理由は、とても七宝工芸が気になったことと、8月2日に一部展示替えをするという記述にあります。

念のための補足 §

 念のために最初に書いておくと、いわゆる七宝焼きが好きという話ではありません。土産物の七宝焼きを持って行ってやれば喜ぶだろう、と言うような理解をされるのは非常に困るので、ここに書いておきます。ここに展示されているものとして、たとえば「明治33年開催の1900年パリ万国博覧会に出品され高い評価を得た,並河靖之の傑作《四季花鳥図花瓶》」というものがありますが、これは日本の七宝工芸のいわば絶頂期の作品です。高さが79センチもあり、大胆で印象的な色遣い、緻密な構図、透明釉の透き通るような美しさと光沢など、美術品としての極めて高い価値が感じられます。七宝焼きの光線と光沢の織りなす独特の質感が個人的にはとても好みなのですが、それに加えて、こういった魅力ある芸術性に心惹かれているわけです。

三の丸尚蔵館三の丸尚蔵館 [300x225] [600x450] [750x562] [1000x750] [1632x1224]

七宝工芸の魅力 §

 七宝工芸の魅力は、透明釉からもたらされる透き通るような美しさと光沢にあると思いますが、それだけではありません。色遣いの大胆さがグッと来るものがありますね。日本的な渋い色遣いの世界では考えられない、鮮烈な色が使われます。たとえば、《四季花鳥図花瓶》なら、バックの青が鮮烈です。参考に隣に並べて展示されていた陶磁「葡萄栗鼠図花瓶」などはバックが白で、日本人も安心して見られる自然な色遣いです。しかし、七宝工芸は、青、黄、赤などやや日本離れした大胆な色遣いも行います。万国博覧会や海外マーケットを意識したデザインであるから、という理由はあるのかもしれませんが、この色遣いはとても魅力があります。

一部展示替えで何が変わっていたか? §

 すみません。一部、記憶にない展示物を見たような気がしますが、単に忘れていただけかもしれません。変わった場所を確認できなかったということで…… (汗

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