完全に過労で休んでいたのですが、身体も動かさないと良くないだろうと思って、外出を決意。とはいえ、それはちょっと失敗だったかもしれません。しばしば腰痛が出て立ち止まる羽目に。
有栖川宮記念公園 §
行き先に決めたのは有栖川宮記念公園。それはなぜか、というと、行ったことのある場所あるいはその近辺には行きたくない、と思ったためです。知らない街を歩くのが心を休めることにつながる、という根拠のない考えによります。しかし、いろいろ調べた結果、行き先候補リストの大半は、気楽に行くには遠すぎるか、行ったことのある場所の近所か、あるいは土曜日はお休みか、あるいは土曜日は早い時間に閉まってしまう場所だと言うことが分かりました。(三菱経済研究所付属三菱史料館なんて、調べて見たら旧岩崎邸庭園のすぐ裏手なんだものなぁ。参ってしまいます。)
しかし、有栖川宮記念公園に行ってみるといきなり門には落書きが入っているし、鯉ヘルペスが出たという看板が立っているのに釣りをしている人達は多いし、あまり良い雰囲気には感じられませんでした。
とはいえ、水源から池に流れ込む部分はとても涼しげで良い感じですね。特に部分的に非常に浅く広く作られているところがあって、そこが音的にも涼しげだし、実際涼しい感じでした。
まあ、そんな感じで道を歩いていくと児童遊園に出てがっくし。ムードってものがありません。まあ、そこに有栖川宮像はありましたが。
東京都立中央図書館 §
しかし、がっかりするのは早計でした。
敷地内の東京都立中央図書館に何となく入ってみると、そこは魅惑の世界……。
企画展示 明治大正の東京見物 §
荷物を預け、入館証を貰って中に入ると、いきなり「企画展示 明治大正の東京見物」という小展示が。どこかで見たようなものも含まれますが、いきなり明治大正の史料がガラスケースの中に並んでいて至福のひとときを過ごせました。意図せずして、歴史関連展示に行き当たりました。
図書館は悪魔の誘惑に満ちている (笑い) §
その他、図書館内も少し見ました。
まず、1階の新聞雑誌の部屋。
朝日新聞の複製を製本したものは、なぜか昭和16年12月のものだけ酷く痛んでいました。やはり、開戦のニュースを見たい人が多いのでしょうか。見ると、戦艦2隻と空母1隻を沈めたと書かれていました。他は戦艦4隻大破など。この空母1隻というのはエンタープライズだそうで、潜水艦が沈めたことになっていました。とんでもない嘘記事ですね。沈めた軍艦の写真や主要スペックなども書き込まれていて、当時はそういう軍事オタク向けみたいな記事が読まれていたのかと思うと興味深いものがあります。
ちなみに、終戦の報道があるはずの昭和20年後半の朝日新聞は前後と比較して特に傷んでいる雰囲気はありませんでした。みんな、開戦の大戦果のニュースだけ見たがっている?
他に琉球新聞などもあって、確かに東京の新聞とは雰囲気が違うことが分かりました。興味深いですね。
それから5階の東京室というところに上がりました。ここは東京関係の資料や書籍が集められています。23区の各区ごとに区分された書棚もあります。そこでは、自分も持っている本もいくつかあってニヤリという感じです。しかし、持っていない本でも興味を引かれるものが何冊もあって、まさに悪魔の誘惑だなと思いました。
ちなみに、興味深いのは江戸語辞典。そういう辞典が存在するわけですね。面白いです。