筆者の初めてのMy ComputerはH68/TRですが、骨までしゃぶり倒した心の故郷とも言うべきマシンはNEC PC-8001 (N-BASIC Ver 1.0)です。
まあ、PC-8801もお仕事の関係上、骨までしゃぶり倒してはいますが、それはお仕事で使ったものであって、My Computerとはちょっと違うものです。それに、明らかにハード構成のバランスを欠くPC-8801よりも、バランスに優れるPC-8001の方が愛着を感じさせます。
というわけで、PC-8801の話題は見逃すことができても、PC-8001の話題は見過ごせないので、こんなページを見かけてしまうと平静ではいられません。
ハード実現方法のあまりに大きな相違 §
PC-8001は回路図も読破して(なんと雑誌に掲載されていたのだ。ASCIIとI/Oに。ちなみにI/O掲載の方はバグがあったと記憶)、使用されているLSI類のスペックもあらかた調べました。初期にはμPD-3301の資料だけ無くて困った思い出もありますが。自分で改造の回路図も書いて、いろいろ改造しました。それを思うと、このような手順で、PC-8001が再現されてしまうのは驚きです。しかも、CPUまで自分で作ってますよ。いいなぁ。羨ましい。私はCPUも作ってみたくてTTLなどを使った極小CPUの回路図を何枚も書いたことがあります。
実は今日が25周年 §
それにもまして驚きなのは、以下の言葉です。
今日は2004年9月28日。PC-8001が発売された日からちょうど25年になります。
そうか、もう25周年なのか!
たぶんPC-8001を使っていた期間は、5年ぐらいだと思います。PC-8801発売後も、かなり長期間使っていました。なにせ、自分で改造してメモリも増やしたし、自作のDOSと超高速アセンブラがあったので、グラフィックを使わなければPC-8001でも何ら遜色なく使うことができました。
PC-8001の入手時期は、おそらく発売翌年の春。PC-8001の使用をほぼ終えたのは、ENIXの東京NAMPAストリートの移植の仕事でPC-8801mk2を借り受けた時だと思います。PC-8801があれば、PC-8001を使う必要性も生じないので。とはいえ、借りたマシンを返してしまえば、また出番があります。完全に出番が消えたのは、PC-9801VM2を買って16bit世界に完全移行した時でしょうか。ただ、その頃にはSMC-777Cもあったので、PC-8001の出番はあまり無かったように思います。
かつてはあった野望 (笑い) §
PC-8001の完全なソフトウェアによるエミュレータ、というのは作ってみたいと思っていました。ちなみに、ずっと昔、8086上で動作する6502のエミュレータ (某ハードの一部のエミュレーション付き)というのも作ったことがありますから、難度はおおむね見当が付いていました。(ちなみに、このエミュレータは、某お仕事のために作ったもので、ゲームで遊ぶためのものではありません。既存のゲームを起動するために必要な機能は確実に揃っていないものです)。
しかし、N-BASIC ROMの著作権という問題に気付いてからは、具体的な前進が見られないままずっと放置されています。そのうちに、いろいろなエミュレータソフトも出てきて、今更作る必要もなくなってしまいました。まさか、そんなものを作ろうという人達が、(ここで紹介したハードも含め)、こんなに多いとは予想もしていませんでした。