武装錬金 第6巻
紀伊國屋書店

2005年02月05日
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武装錬金 6 和月伸宏 集英社

Written By: 川俣 晶連絡先

 武装錬金という作品は初めて読みます。

 初めて読むのが6巻というのもあれですが (汗。

錬金術について §

 今時の流行で錬金術といえば、「鋼の錬金術師」の人気が高いようですが。実は、あれはアニメの第1話を見てそれっきりです。錬金術の過剰なまでの万能感のある描写と、いかにも胡散臭い「等価交換の法則」によって、あたかも何かの「知の体系」であるかのように粉飾した雰囲気に馴染めませんでした。

 それと比較して、この作品での錬金術は、あまりに嘘くさい突飛な描写も多いものの、全体としては極めて抑制的に描かれているところに好感を持てました。

 まあ、突飛な描写は少年マンガの宿命のような面もあると思うので、それがすなわち悪であるとは言いません。そこは、割り切れば楽しめるところだと思います。

ダグラム、そしてボトムズ §

 間に時々入っているキャラクターの解説ページに、いきなりダグラムの名前を見てびっくり。

 更にボトムズの主題歌の歌詞まで!

p131

さよならは言ったはずだ 別れたはずだ

 しかも巻末のライナーノートと称するページでボトムズだとはっきり書いていたりするし。

 なかなか楽しいではないですか。

 ちなみに、ダグラムは良いですね。最近、ダグラムのようなアニメをまた見たいと思います。地道でストイックな植民地の独立運動の話を長期間、淡々と続けるような作品ですね。

扉絵 §

 p165の扉絵のセンスにグッと来ました。

 これは凄いですね。

利用する者、される者 §

 パピヨンを利用しようとする早坂桜花のシーンがけっこう気に入りました。

 パピヨンを利用したいと言い、それに対して、パピヨンは利用されるのは嫌いだと言います。

 最終的に立場が逆転して、早坂桜花は「あらあら、私、利用されちゃいましたわ」などと殊勝なことを言いますが顔は笑っています。

 どちらがどちらを利用しているのか良く分からない緊張感があって面白いですね。

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