2005年03月18日
トーノZEROアニメ感想舞-HiMEtotal 2108 count

おお、なんと甘美なる時代錯誤な心中ドラマが、最先端のアニメの中で見られるとは!

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日の舞-HiMEの感想。

サブタイトル §

第24話「コイ・ハ・タタカイ」

あらすじ §

 舞衣は、シスターのチャイルドの能力により、理想の幻の世界を見ます。

 しかし、舞衣はそれが幻影であることに自ら気付き、チャイルドに取り込まれる寸前に駆けつけた楯に救われます。

 このようなことを続けたくないシスターは、黒幕の美術教師と共に、自決(心中)します。

 その前に、美術教師は、黒曜の君の正体が神崎黎人であることを伝えます。

 なつきをエサにして生徒会長をおびき寄せた奈緒は、生徒会長によって一瞬で倒され、病院で昏睡状態の奈緒の母親が消えます。

 なつきは能力を回復し、生徒会長に銃を向けます。

 生徒会長は、1番地の本部を壊滅させたと言い、他の残党も倒すと言って立ち去ります。

 楯が来ないまま約束の場所で待ち続ける詩帆を、炎がそそのかし、HiMEとしての力を発揮させます。

 詩帆は舞衣を倒そうと襲います。

 そこで、晶のチャイルドを倒し、巧海を消滅させた者の正体が、命ではなく詩帆であったことが明らかになります。

 楯は戦いを止めようとします。それが止められないと悟った楯は、舞衣が詩帆のチャイルドを倒すことで戦いを終わらせようとします。しかし、舞衣には実行できません。そこで、黒曜の君の命令で来ていた命が、詩帆のチャイルドを倒し、楯は消滅します。

 楯を消したことで命に激しい怒りを感じる舞衣ですが、命の目に涙を見ます。

感想 §

 今回の最大の見どころは、無理心中を図るシスターでも、同じ男性を大切な人として共有するHiMEの戦いでもなく、奈緒のドラマでしょう。

 奈緒となつきは、これまでも激しく対立する関係でしたが、それは似た者同士という状況の裏返しです。そのことは、たとえばカラオケのエピソードなどで、極めて鮮明に描かれていました。

 しかし、「ああ二人が似ている」と思えるのは、外部から状況を見る視聴者の立場であればこそ。当事者の二人は、そのようなこととは気付きもせずに、単に「過剰に気になる相手」という感覚でしか受け止めていなかったのでしょう。

 しかし、奈緒の語りを聞くことにより、なつきはそれに気付くことができます。奈緒の本音が口から出てくるためには、家族というものを意識させるなつきの部屋というロケーションと、なつきの身体の自由を完全に奪うという圧倒的に優越した支配状況が必要だったのでしょう。ある意味、孤独に怯える奈緒は、相手に圧倒的に優越でもしない限り、本音を口になどできないでしょう。

 それだけの条件が揃った状況で初めて口から出る本音。それは奈緒の意図とは異なり、多くのものを失ってきたなつきには真に共感できる部分があったのでしょう。

 少なくとも、奈緒は母親を失ってはいますが、その代わりに理解者を一人得たことになります。それは、この殺伐としたドラマの中に見える小さな希望の光です。まあ、奈緒自身がそれを希望の光と受け止められる余裕を残しているかは分かりませんが、少なくとも視聴者の視点から見れば、希望の光と言って良いと思います。

今回の一言 §

 狂っている人間が、妙に論理的に筋が通っていることは多くあります。

 いかに奇矯な行動であろうと、彼らなりの論理の中で、それは一貫した筋の通った行動となっているケースがけっこう見られると言うことです。

 今回の生徒会長は、そういうリアルな(そして愛すべき)狂人の性質をよく取り込んで描いていたように思います。生徒会長の行動は、単になつきに危害を加える者を反射的に攻撃するようなものではなく、もっと高いレベルで問題になりそうな相手を先制攻撃したり、あるいは最終的に自分が迎えるべき末路への経路についてもきちんと覚悟を決めているように見えたり、奥深さを感じさせます。

 キャラクターの中のこういう面が浮上してくると、作品は全く別のムードを持ち始めます。健全な感覚を保持し続ける人間達を通して作品世界を見るのはなく、明らかに狂ってはいるものの視聴者に理解可能な「精神」、それを通して作品世界を見るという妖しい愉悦です。

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