謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ……ではない実写ドラマの感想行ってみよう!
今日の電車男の感想。
サブタイトル §
第10回「最終章!奇跡の大逆転」
あらすじ §
電車男は、エルメスに拒絶され、掲示板から去ります。
しかし、掲示板の住人は、必至に電車男に戻ってくるように秋葉原の街でアピールします。
それを知った電車男は、エルメスに告白することを決意します。
電車男は、掲示板を見るように留守電に入れ、いつまでも待つ覚悟を決めて二人の秘密の場所に出向きます。
感想 §
今日はやることが多く、とても忙しいのに見てしまいましたよ。とほほ。
しかし、少なくとも、これを見る前の時間に見た極上生徒会よりも、TIDE-LINE BLUEよりも面白いと思います。
もちろん、その面白さは、匿名掲示板の面白さなどではありません。
そうではなく、顔が見える世界で、様々な個性を持った者達が心を言葉で訴えるところが面白いわけです。
そして、それは「あり得ない」ドラマです。
絶対にこんなことはあり得ないという展開の連続ですが、そのあり得ないファンタジーという部分こそが、この作品の面白さの原動力と言って良いと思います。あり得ないからこそ、安心して楽しむことができるわけです。
もう1つ言えば、実はこのドラマの構造は、現在の匿名掲示板文化というよりは、1980年代のパソコン通信文化に近いという印象を持ちます。つまり、インターネットの匿名掲示板の話をやっているようでいて、実は1980年代的な話をしているのだと。
そう考えると、実はこの作品にわだかまる違和感が全てクリアになります。
なぜオープニングがDAICON風であるのか。
なぜオープニングの電車が古いのか。
なぜ電車男の部屋に置かれたアイテムの中に、1980年代のガンダム系のアイテムが目立つのか。
なぜケロロ軍曹が目立つのか。
ケロロ軍曹は、実はかなり広範囲の古いネタをさりげなく、(いや、あからさまというべきか?)、現在に持ち込んで成立している作品であり、その最も主要な構成要素はファーストガンダムです。
1979年に始まった機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)は、明らかに1980年代的な文化を規定した存在であり、これら全てが1980年代というキーワードで一貫して解釈できます。
あくまで表面的な風俗だけが2005年を指向しており、作品構造はまさに1980年代的です。
それは、1980年代にはフジテレビこそがテレビ東京よりも強くアニメを支持し、オタク文化の助力者であったことへのノスタルジーであるのか、それとも別の何かであるのか。
いずれにせよ、現在の匿名掲示板文化を描いていると見せかけつつ、実ははもっと別の何かを描いているという皮肉な部分が、この上なく快感に感じられるのが良いところです。
今回の一言 §
感動的なシーンの背景に見えるケロロ軍曹の顔……。
いや~、この感動をぶち壊しにしかねない取り合わせが最高ですね!