Nanaって面白いですね。
若さの特権で無謀に突っ走る人たち。
順調にはまっていくトラブル。
恋愛のなんたるかをまだ分かっていない若者達が、頑張れば頑張るほど泥沼にはまっていくのが「若さの特権」に見えます。
そして、もう1つはナナに対して恋愛的な感情を持ってしまう奈々というのも良いと思います。ナナのこの格好良さ。そして、同居するだけでなく同じベッドで寝てしまうドキドキ感。
二人の周囲の人たちも良い人ばかりだし。
ナナのバンドのメンバーが集まっていく展開も良いし。
金がないという現実に直面するのも良いし。
駆け落ちと思われて親から金を送られてくるのは、金がない時には嬉しいことでしょうが、とても複雑で痛い展開です。
いきなり閉じているスナック淳子もナイス。
次の巻もきっと買うでしょう。
山田ミネコ作品の連想 §
主人公のキャラクターの競演は山田ミネコの最終戦争シリーズ的だということは前に書いた気がしますが、実はロック系のミュージシャンを取り上げた作品も多くあります。最終戦争シリーズにも出てくるし、他のシリーズにもあります。
尾鷹星野の兄の尾鷹森夜は、20世紀の日本のロックバンドのコピーをやっていたりするしね。独立した作品だと、「スプーン一杯の愛で」というミネコファンでもあまり話題にならない作品がありますね。これはラヴィン・スプーンフルというアメリカの実在のバンドを題材にした作品です。(入手も難しく、当時の友人が古書店から見つけてきてくれたので読めました。TORA君感謝!)
だから、かつてのミネコ作品のファンであれば、Nanaが素直に読めるのは当然という感じがします。見た目の印象は全く違うのですけどね。