極私的な原則について書くと、コミックのジャケ買いというのは、未知の漫画家のコミックスを表紙から感じるインスピレーションだけで買う行為なのです。
しかし、これはこの原則に外れます。
あだち充というのは、知っている漫画家であって、アニメのナイン、タッチ、陽あたり良好!あたりはよく見ていました。(ちなみに、アニメのナイン3部作は特に好き)
つまり、知っている漫画家というのは、作品の傾向が読めるために、(それが正しいか否かは別として)ある程度冷静な判断が下せるわけです。
ところが、このコミックスは、判断が下せなかったわけです。
ムードとしては、子供時代の昔を振り返る作品であり、20世紀少年、三丁目の夕日、花田少年史などと重なる部分があるのような印象を受けます。
それにも関わらず、表紙イラストは「笑っていない少年が小さく描かれている」だけで、側においてあった花田少年史の「少年の笑い顔が大きく描かれた」表紙とは全く対照的でした。
営業スマイルもせず、女の子を描いて客のスケベ心も刺激しない表紙でいったい何を売ろうとしているのか?
という理屈を考えたわけではありませんが、「金はないのに」どうしても読みたくなって買ってしまいました。ありゃりゃ。
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