『「Google Earth」が日本語に対応、日本各地で建物の3D表示も』などという記事を見たので、ずっと気になりながらも手を出していなかったGoogle Earthを落としてインストールしてみました。
最初のうち、球体として描かれる世界中を飛び回る「観光」デモに、凄く面白いとは思いつつも、Google Mapsが丸くなっただけ……という印象も否定できず。
しかし、建物の3D表示もできるはずだよな……と思ってマニュアルを調べてからレイヤの「建物の3D表示」をチェック。
すると、確かに新宿副都心の高層ビルが3Dで描かれているのが分かりました。
まあ観光名所だからな……と思いつつ西にスクロールさせていくと、3D表示される建物が途切れません。
まさか! と思って甲州街道沿いに下高井戸まで移動させてみると、しっかり3Dで建築物が1つ1つ表示されていますよ。
ガーンと殴られるような衝撃が。
しかも、建物の形と高さは1つ1つ違います。
中央の変な形の建物が下高井戸駅。左から右上に抜けるのが京王線で、右下に出ているのが世田谷線です。駅の左上が下高井戸名物の市場で、左下は商店街に面して存在する松原小学校です。
グレー一色で、形も厳密に言えば不正確なところもありますが、それでも個別の建物が1つ1つ3Dデータとして収録されているのは凄いですね。
ちなみに、自宅も探してみましたが、独立した1つのポリゴンの立方体として描かれていました。
これは新しいインフラになるのか? §
下高井戸は断じて観光地ではありません。
日大文理学部があるだけの、ただのありきたりの街です。
そういう場所まで含めて、建築物の3Dデータが揃っているというのは、もはや「刺激的な技術デモ」という範疇に収まらないことを意味すると感じます。
建築物の3Dデータそのものは、おそらく航空写真から自動的に抽出したものではないかと予測しますが、機械的に作られたデータであればこそ公平かつ普遍的にデータが網羅されていることになります。
それによって誰にも平等にデータ活用のチャンスが与えられます。
たとえば、訪問してくる知人に、「私の家はここです」と紹介するという1回限り、一人に対してのみ有効な応用にすら問題なく使えることになります。
オマケ・山岳部はもっと凄い §
下は高尾山口駅から、高尾山の登山道の方を見ているところです。
見ての通り、山岳部は地形の高低が表現されていて、そこに立っている建物が建ち並んでいます。おそらく、土産物屋や、高尾山名物の「高尾そば」の店でしょう。ちょっと高さが高めに表現されて過ぎているのではないか……とも思いますし、地面の写真と正確に位置が一致していないものもあります。しかし、それを踏まえても、このような東京の外れの場所まで作られているのは感慨深いものがあります。