以前から、ACE COMBAT Xの主人公「グリフィス1」とは、ACE COMBAT 04の主人公「メビウス1」ではないかという疑惑が浮上しています。
その根拠は以下にあります。
- パッケージに書かれた機種がどちらもラプターである
- パッケージのカラーが酷似した青色である
しかし、これだけではまだ説得力が足りません。
もう少し検証してみましょう。
世界の検証 §
Xに登場する「記者」は、5に登場するジュネットです。04-5-ZEROは同じ世界であることが明らかになっているので、Xも同じ世界に属していることは明らかです。
ゆえに、04と同じ人物がXに登場することはあり得ます。
時系列の検証 §
各ミッションの年月日が明示されている04-5-ZEROと異なり、Xは年月日が明示されていません。それゆえに、時系列の検証ができません。
ただし、ジュネットが現役で活躍していることから、5の時代から極端に離れてはいないと考えられます。
04-5の時系列については以下のようになります。
- 2004年 04の時代(メビウス1戦闘開始)
- 2005年 04の時代(終戦)
- 2006年 5のアーケードモード Operation Katina(メビウス1が復帰して活躍)
- 2010年 5のキャンペーンモード ジュネット活躍
これを見る限り、ジュネットが活躍する年代とメビウス1が活躍する年代はそれほど離れておらず、時系列的にグリフィス1をメビウス1とする説を否定する根拠にはなりません。
ベテランとして登場するグリフィス1 §
他のACE COMBATシリーズの主人公と比較して、グリフィス1には飛び抜けた特異性があります。それは、正規軍であるオーレリア空軍の戦略面での意志決定を任されていることです。
他の作品では、たいてい無名のパイロットから始まり、徐々に有名になっていくパターンを持ちます。ところが、グリフィス1は最初からオーレリア空軍で「大物」として遇されています。それどころか、パイロットでありながら空軍の意志決定を任されるというのは、単なる「大物」ではなく、飛び抜けた伝説的「大物」と考えるべきでしょう。
しかし、あまり戦争に縁がなかったオーレリア空軍で飛び抜けた大物に成り上がることは難しいように思われます。
ということは、「他国の戦争において伝説的な働きを見せた戦闘機パイロットが、オーレリア空軍に移籍した……」と考えると素直に解釈できます。
それがメビウス1であるとする証拠はありませんが、メビウス1だとすると条件をピッタリ満たします。
Operation Katina最後の思わせぶりな台詞 §
Operation Katinaの最後の台詞は実は興味深いニュアンスを含みます。
メビウス1に対して、このまま軍に残って欲しいという要請がなされています。
このような要請がなされたということは、逆説的に、メビウス1はISAFを離れたことを示唆します。
つまり、Operation Katinaの後、メビウス1はISAF以外の組織に属していた可能性が高いと言えます。ちなみに、ISAFは多数の国家が連合した組織であり、ISAFと無縁の組織に移籍したとすれば、かなり遠い国という可能性が高くなります。南半球に存在するオーレリアは、「かなり遠い」という条件を満たします。
最初の愛機がファントム §
とまあ、ここまで様々な条件を見てきましたが……。
実は、グリフィス1はメビウス1ではないか……と思うに至ったのは、ACE COMBAT Xの最初にミッションに飛び立った時です。
このとき、自機がF-4Eファントムのみというのを見て、「あ、04と同じだ!」と思ったのです。
ちなみに、5はF-5E、ZEROはF-5E、J35J、F-1からの選択で、ファントムを最初に使うのは04以来です。