移動中の電車の中でほぼ読み切ったので、少しだけ感想を。
学園祭編は17巻で実質的に終わって……はいなかった §
すみません。
なめてました。
学園祭編は17巻で実質的に終わって、18巻はほとんど事後の話だと思っていました。
しかし、ネギと超の落下、路面電車による救出、そして超との別れとそこで出てくる「最終心理攻撃兵器」など、あまりに良いシーンと意外性の連発。ここまで来ると、17巻の超と学園魔法騎士団との戦闘ですら、前座に思えます。紛れもなく、学園祭編のクライマックスはここにあります。
この路面電車は! §
超包子の屋台路面電車は、龍宮隊長の狙撃から隠れるためにネギ達が使ったものです。
しかし、このときは無人で動かない存在でした。
このとき、非常に気になったのは、屋台路面電車の屋根に大砲らしいものが付いていたことです。しかも、封印の封が付いていて、使えないようになっていました。
当然、超包子のものということは、超関係の機材で間違いありません。しかも武装している可能性まであります。それにも関わらず、封じされて単に放置されているというのは、奇異な感じがありました。
しかし、まさかこの状況下で、最後の切り札的に活躍するメカになったとは!
その上、運転しているのは四葉五月ですよ。スマートとは言えない体型だし、今ひとつ目立たないものの、3年A組では飛び抜けて成熟した精神の持ち主の一人で、非常に気になるキャラクターです。他の誰でもなく、彼女が最後の最後でネギと超を救った……というのは、非常に意味深ですね。結局、どれほど高い戦闘力を持った人間よりも、料理を作る人の方が強いのでしょう。
超とネギの落下 §
このシーンも凄い。
必死に互いを助けようとする両者。
特に、ネギだけは助けようと自分の身体でかばう超の愛の深さがいい!
これは屈指の名シーンだと思います。
クウネルとのお茶会 §
きちんとクウネルとお茶会をやったのも良いのですが、そこで父を追う方法を知ったネギが無意識的に風を巻き起こすシーンが見事。
抑えきれない心を、絵的に上手く綺麗に表現しています。
クラスメートの秘密を知る美空 §
クラスで居眠りしているエヴァが、凶悪な賞金首だと知ってしまった美空のリアクションが面白すぎます。
それに加えて、凶悪な賞金首が普通の教室で平然と居眠りをしている可愛さ。
懺悔を聞く美空 §
これも凄い内容です。
面白がってクラスメートの懺悔を聞く美空ですが、その場で適当なアドバイスしかしません。
しかし、それが意外と的確な解決策になっていたりするあたりが、非常に面白い展開ですね。
ちなみに、本屋ちゃんの素直に割り切れない本音も見所ですね。それだけのことを言わせた上で、それでもなお作品が続いていくわけです。
サイレント・コミック §
こち亀長寿の秘密が、古参固定ファンに愛想を尽かされても貫徹される作者の旺盛なチャレンジ精神もあるとすれば、それに匹敵するチャレンジ作ですね。
説明的な台詞を一切抜きで1つのエピソードを完結させてしまっています。
しかも、お風呂でスクール水着というフェティッシュ感のある内容でもあります。
これも見事。
名台詞 §
エヴァンジェリンの言うこの台詞はともかく素晴らしいですね。
おまえのような
真っ直ぐで才能ある
前途有望だが
世界を知らぬ
若者(ガキ)には
それを思い知らせるのが最も難しい
うん、その難しさは良く分かりますよ、
難しすぎて、私には上手くできません。
だからこそ、エヴァはそれを行った超を賞賛しているわけですね。