「ネギま!は単なる外部参照型作品ではない! 実は「多重」外部参照型という特異な構造を持つ!?」で、ネギま!は「外部参照が多重化される」という特徴を持つと述べましたが、実は外部参照以外でもネギま!という作品は二重性が強く見られます。
項目 | 第1レイヤー | 第2レイヤー |
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世界 | 旧世界 | 魔法世界 |
主役 | ナギ | ネギ |
団体 | 紅き翼 | 白き翼 |
日常空間 | 学校 | エヴァの別荘 |
グループ | 3年A組 | ネギパーティー |
…… | …… | …… |
そして、レイヤーを渡った瞬間、そこに新しいドラマが産まれます。既に馴染んだ道具立てであっても、レイヤーを渡らせることで、そこに新しい魅力が産まれます。
たとえば、魔法世界に来てからネギは赤いキャンディー青いキャンディー(メ○モちゃんかよ、メル○ちゃんなのかよっw)で大人の姿になって、ナギを名乗ります。これは、第2レイヤーのネギがナギを偽装することで第1レイヤーへと渡る行為です。そして、それは第1レイヤー(ナギ)での出来事を象徴するカゲタロウというキャラクターの登場という新しいドラマを呼び込みます。
そして、この「レイヤーの移行」はパクティオーとは直接関係しないことも重要です。パクティオーせずにエヴァの別荘に出入りしたり、ネギパーティーの一員になった者も珍しくありません。こっそり後をついて行くだけで魔法世界に行ってしまう可能性すらあります。
覚悟を持って行うパクティー抜きでレイヤーをわたることができる、ということは、そこに様々な悲喜劇が容易に産まれることを意味します。そして、その悲喜劇こそが登場人物の「人間らしい」魅力を引き出す手段とも言えます。
たとえば、魔法世界に行ったことで(意図せずしてレイヤーを渡ったことで)、夏美の魅力はかなり引き出された感がありますね。
2008/04/19 16:18頃追記 §
であるならば、ナギ=光と、ネギ=闇の二重性が1つに収束することによって1つのバランスの取れた人格が復元され、ネギま!という作品が結末を迎える可能性もあり得るか?