ここしばらく歩き回って、北沢川支流の水源地らしい箇所が、京王線以北、甲州街道以南の地域にいくつか見られることが分かりました。
これは、私の個人的な印象からすると、過剰に多いような気がします。
謎・水源が湧水だとすると、なぜ今は流れていない? §
「水源が多すぎるのか!? 下高井戸玉川上水南岸のミステリー!?」で述べた北沢川桜上水支流の支流(?)は、1つの決定的な状況を教えてくれました。つまり、開渠部分が残されている珍しい水路跡であり、そこに最近水が流れた形跡がないことが明確に分かるのです。
もし、水源が湧水だとすると、自然に水が湧き出してくるものであり、使用者が居なくなっても流れ続けるのが自然に思えます。(もちろん、枯れてしまう可能性もあり、流れないからおかしいとまでは言えない)
ちなみに、玉川上水下高井戸分水に関しては、水が流れなくなった理由は明白です。東村山浄水場が稼働してから、小平監視所より下流は玉川上水そのものに水が流れていないからです。しかし、自然の湧水であれば、東村山浄水場の都合には左右されないはずです。
漏水・盗水という方法 §
玉川上水の水は、自然に周囲の土に吸収されて周囲に出てくることがあるようです。これが漏水です。また、意図的に玉川上水の水を盗んだ事例もあるようです。これが盗水です。以下に、実際に幡ヶ谷で行われた(らしい)盗水に関する説明があります。
ちなみに、私はこのような盗水を、「庶民のたくましさ」と見て好意的に捉えています。
漏水・盗水という解釈 §
北沢川支流の京王線以北の水源地のうち、現時点で私が可能性を把握している箇所については、いずれも「玉川上水からそれほど遠くない」という特徴を共有します。
そこで、これらの水源地は玉川上水からの漏水ないし盗水によって水を得ていた……と解釈することができます。
この解釈は、「水源が湧水だとすると、なぜ今は流れていない?」という謎についてストレートに答えが出せるという特徴を持ちます。つまり、玉川上水の送水が止まった時点で、これらの水源も水の供給を絶たれるから止まるわけです。
しかし距離はけっこうある §
とはいえ、確かに玉川上水から遠くはないものの、水を容易に持ってくることができるほど近くはない、というのも事実です。
この解釈が正しいか否かは全く分かりません。
これは単なるアイデアのメモということで。