2008年11月29日
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東村山ふるさと歴史館・企画展「おもちゃ鉄道模型展 ~鉄道玩具と模型鉄道 そして おとぎ鉄道まで」

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、東村山ふるさと歴史館企画展「おもちゃ鉄道模型展 ~鉄道玩具と模型鉄道 そして おとぎ鉄道まで」に行ってきました。

東村山ふるさと歴史館

なぜに東村山か §

 現在は時間が無く、かなり遠い東村山まで本当は行きたくなかったのが本音です。それにも関わらず、どうしても行きたいと思った理由は西武鉄道の「おとぎ電車」を扱っていた点にあります。

 より正確に言えば、西武山口線のコッペルです。

 西武山口線の「奇跡」は、おそらく説明を要するでしょう。レオライナーの前身となる「おとぎ電車」はユネスコ村と西武園を結ぶ小型の鉄道路線であり、蓄電器式の機関車が小さな客車を牽引していました。そして、SLブームの時代には、蒸気機関車を走らせていました。

 しかし、この遊園地の玩具のような路線は、実際には途中に信号所もあって列車の交換を行う本格的な鉄道路線であり、しかもSLブームで走らせた蒸気機関車は「それっぽく作った」まがいものではなく、本物のコッペル製の蒸気機関車です。

 つまり、単なるSLブームという時流に乗っただけでなく、一部のマニアの間で流行っていたナローゲージ趣味もマニアックに満たす存在だったわけです。

 更に付け加えるなら、どこかの地方の軽便鉄道の話ではなく、あくまで都心から容易に到達できる西武沿線の出来事という特徴を加えれば、まさに「奇跡」です。

 東京近郊在住の子供が実際に見に行くことができる「本物の営業運転するコッペル」という存在は、まさにそれだけで「奇跡」です。

 実際、私も父に連れられて見に行きました。

 客車のデッキから身を乗り出して、カーブの前方に見える機関車を堪能しつつ、しかも素人の他の若い女性乗客達を相手にお節介な解説まで語りつつ(なんちゅうガキじゃ。笑)、乗車して来ました。

 そして、この「奇跡」はプロ野球という現実にあっさりと塗りつぶされ、レオライナーという交通機関に置き換えられて伝説になってしまいました。この、幕切れのあっけなさも、「奇跡」が「奇跡」のまま色あせないで伝説になった理由の1つでしょう。

 というわけで、私にとって西武山口線の話題は避けては通れないのです。

企画展 §

 鉄道模型、鉄道玩具などが展示されていましたが、中身はやたら濃いものでした。何しろ、GゲージやOゲージの展示が並び、HOゲージもカツミのEB級電気機関車群が並んでいたり、濃さも満点。

 玩具の方も、歴史的な内外の様々な鉄道玩具が並んでいました。パッケージに20系ブルートレインと80系湘南型電車を足して2で割ったような車両が描いてあるパッケージや、玩具の割にやたら凝った仕掛けのあったスーパーレールのようなものも並んでいました。これもまた、濃い世界です。

 おとぎ電車も、主に写真展示で詳しい説明を読めて満足。

 展示そのものはせんろ商会という会社が用意したもののようですが、ここも濃い世界のようですね。

常設展 §

 ついでに常設展も見てきました。前回行ったときは時間の都合であまり見られなかったと記憶するビデオを4本ぐらい見てきました。

 全般的に、都下の歴史資料館としては破格の立派さ見事さを持った展示だと思います。

お買い物 §

 「せまいせんろ特別号2 楽しむ鉄道たち ~各地の遊覧鉄道と西武鉄道のおとぎ電車~」「野火止用水 ~野火止用水・玉川上水の歴史を辿って~」を買って帰りました。

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