2009年03月21日
川俣晶の縁側歴史と文化歴史資料館巡りtotal 5759 count

保木間堀親水水路、伊興遺跡公園、白旗塚史跡公園

Written By: 川俣 晶連絡先

 今日は、日暮里舎人ライナー初乗車と共に、保木間堀親水水路伊興遺跡公園白旗塚史跡公園をまわってきました。

 今そこに行かねばならない理由は何もないのですが、日暮里方面の墓参のついでに日暮里舎人ライナー初乗車しよう、と考え、更にそこからついでに行ける場所を物色した結果の選択です。しかし、結果的には予想以上の大収穫でした。

送電線銀座・水路跡銀座 §

 今日の活動は送電線趣味とは全く関係ないと思っていました。しかし、それは大間違い。日暮里舎人ライナーの車窓を見ると、右にも左にも平行して進む送電線が見られ、下車後に歩いている時にも、いくつもの送電線を見ることができました。

 また、意図せずして保木間堀親水水路という水路跡の道路にも遭遇。このあたりが、「水が豊富な低地」ということが良く分かります。実際、伊興遺跡公園で見た文書には低地である東方は水田中心、西の大地は野菜中心と分業している……といった記述もあって、まさに水路銀座で当然ということも分かってきました。

日暮里舎人ライナー §

 「日暮里」から終点「見沼代親水公園」まで乗車しました。(全線乗車完了です)

 基本的には「ゆりかもめ」に似た交通機関なのですが、以下の点が違うと思いました。

  • 予算削減のために駅施設が安っぽく狭いという噂は事実だった
  • 車窓が広々として豪快な「ゆりかもめ」に対して、こちらはチマチマした感じ
  • しかし、乗客は割と多く、鉄道空白地帯を埋める地元の足として役立っていることは実感できた

 「見沼代親水公園」駅では改札近くに伊興遺跡公園の紹介コーナーがあってびっくり。いくつかの遺物も展示されています。本来の経路はこの駅で下車してバスのようです。しかし私は1駅戻って「舎人」で下車して徒歩で移動開始。これが「保木間堀親水水路」の発見という思わぬ収穫をもたらしてくれました。

 しかし、途中で1回道を間違えるという情けないミスも晒して、ただでさえ乏しい体力を無駄遣い。

保木間堀親水水路 §

保木間堀親水水路

 ここの一部は確かに前回伊興遺跡公園に行った際に見た記憶があります。しかし、その意味や重要性は、その時点では全く理解できていませんでした。

 おそらく、ここは水路跡なのでしょう。

 歩道部分に人工の水路が造られ、水が流れていました。しかし、歩道が広い区間に限られているようで、切れ切れでしかありません。また、ポンプで水を流しているようで、水が止まっている箇所は「ポンプ故障」と張り紙がされていました。ただ、水量は驚くほど多く、乏水の武蔵野台地上の親水公園との違いを見せつけられた感じです。水を流す区間の数と長さ、そして水量の豊富さが圧倒的です。

伊興遺跡公園・第35回プチ展示『平成20年度の出土遺物』展 §

伊興遺跡公園

 毛長川は旧利根川であり、海からの物流と旧利根川を使った内陸部への物流の中継交易地として伊興は栄えていた……という展示説明を見て目から鱗が落ちました。

 これって、最近気になってきた、東京の河川網が形成されるプロセスと直結する話題ではありませんか。

 もう1つ、置いてあった足立区の歴史的な写真集も見てきました。水害の写真の多さが、土地の性質の差を実感させます。

 第35回プチ展示『平成20年度の出土遺物』展というものも開催されていたので、それも見てきました。

白旗塚史跡公園 §

白旗塚史跡公園

 当初、帰りも日暮里舎人ライナーを予定していました。しかし、保木間堀親水水路を最後まで歩くと決めたので、歩き終わると日暮里舎人ライナーからは遠く離れ、東部伊勢佐木線に近くなってしまいます。そこで、帰路は東部伊勢佐木線竹ノ塚駅経由と決め、その結果として白旗塚史跡公園に立ち寄ることができることになりました。

 そこでもまた、園内の水の流れの圧倒的な水量と、水量豊富な堀に囲まれた白旗塚古墳の存在感の大きさに圧倒されました。

雑感 §

 広義の23区の歴史資料館(つまり主要ではない施設も含む)において、私から見て主観的に最も遠い施設が伊興遺跡公園です。かつてここに行くのは、かなりの冒険でした。そして、そこに行ったときに気になったのは伊興遺跡公園の更に東の方です。大きな公園があったり、気になる地域ですが、そのあたりは鉄道空白地帯で交通が不便でした。

 日暮里舎人ライナーの開通は、その問題を解決しているように思えました。まさに伊興遺跡公園の東を通る広義の鉄道路線の一種であり、しかも日暮里からダイレクトにアクセスできる利便性の高さも持ちます。

 では、伊興遺跡公園がより身近になったといえるのか?

 答はYesでした。

 ただし、舎人駅から効率的な裏道を駆使して歩ければ、の話ですが。

 ともかく、今日は久々の大冒険であり、予期せぬ収穫の多い日でもありました。

最後のサプライズ §

 竹ノ塚駅から電車の乗ろうとバス乗り場の裏手から駅に向かって歩いていると。

 なんと足元がコンクリート板暗渠!

竹ノ塚駅の板暗渠

Facebook

このコンテンツを書いた川俣 晶へメッセージを送る

[メッセージ送信フォームを利用する]

メッセージ送信フォームを利用することで、川俣 晶に対してメッセージを送ることができます。

この機能は、100%確実に川俣 晶へメッセージを伝達するものではなく、また、確実に川俣 晶よりの返事を得られるものではないことにご注意ください。

このコンテンツへトラックバックするためのURL

http://mag.autumn.org/tb.aspx/20090321165256
サイトの表紙【歴史資料館巡り】の表紙【歴史資料館巡り】のコンテンツ全リスト 【歴史資料館巡り】の入手全リスト 【歴史資料館巡り】のRSS1.0形式の情報このサイトの全キーワードリスト 印刷用ページ

管理者: 川俣 晶連絡先

Powered by MagSite2 Version 0.36 (Alpha-Test) Copyright (c) 2004-2021 Pie Dey.Co.,Ltd.