デスラーの名前は「デス」+「ラー」であり、ラーの語源はエジプト神話につらなります。つまり、遊☆戯☆王の「ラーの翼神竜」と語源を同じくします。ヒトラーが語源であることは否定されています。
しかし、それは本当でしょうか?
ナチスドイツに当てはまる §
というわけで、部下の名前はナチスドイツっぽいとも言えます。
しかし、熱血小説にロンメルという将軍が出てきたことで、あまりにナチスドイツに似すぎていると思いました。ならばトップもそうではないのでしょうか?
つまり §
「デスラーの名前を考えた人は本当にヒトラーを語源として想定していなかった」可能性はあるにせよ、別の誰かとスタッフの大多数は当初「ヒトラーのもじり」として解釈し、ナチスドイツ風のファッションと部下を描いてしまった、ということも考えられます。
従って、デスラーは二重の登場人物となります。1つの側面ではナチスドイツを手本としてナチスドイツ風の部下を従える総統として。もう1つは、もっと根源的な巨悪にして好敵手です。この二重性は、敵としてのデスラーの単純に割り切れない魅力を産み出すと同時に、彼自身を主人公にできないジレンマも産み出すのかも。
矛盾の必然 §
実は、ナチスドイツは悪として描いてまず文句の出ない(出る地域、人たちが無いとは言わないが)勢力であり、悪として描くのに適しています。インディー・ジョーンズ等でもナチスが敵であるし。
ところが、ナチスドイツは戦艦大和を建造、運用した時代の日本から見れば同盟国です。味方です。打倒すべき悪ではありません。
ここで、ヤマトのナチスドイツに対する視線は矛盾を孕むことになります。
ナチスドイツ的なファッションを身にまとうデスラーが敵に徹しきれず、敵であって盟友である好敵手にならざるを得ないわけです。
あれだけ地球に酷いことをしたデスラーと共闘してあまつさえ、花束まで投げに行って死者を出すわけですから本当に矛盾していますが、その矛盾まで飲み込んでこそのヤマトファンでしょう。