映画の仕掛けについて少し書いてみましょう。
映画の仕掛けは基本的に表現上のものと、物理的なものがあります。ただし、「ザドラえもんズ 怪盗ドラパン謎の挑戦状!」のように、途中で主人公が退場して悪役だった者が主人公になってしまうような作品は含めていません。確かに見て驚きはしますが、そこは通常の演出の範疇だろうと思います。
ゴーショーグン §
やはり、驚いたといえばこれ。いきなり映画の途中で嘘CMが入るのは度肝を抜かれました。あの当時としてはね。
綺麗な女性が走っていて何かと思えば、フライドチキンの嘘CMだったというオチは凄かった!
これは表現上の仕掛けです。
ドラえもん のび太の魔界大冒険 §
一度映画が終わりそうになりますが、のび太が異議申し立てて続きます。
これは表現上の仕掛けです。
ムービー大戦2010 §
映画のクライマックスでいきなり前置き無しに次の映画が始まってしまうとは。
鷹の爪 §
予算の残りが分かるバジェットゲージだとか、告白タイムだとか、仕掛けが多くあります。しかし、椅子の下のスイッチが……。という吉田君の嘘は面白かった!
つまり、物理的な仕掛けを想定させる表現上の仕掛けです。
遊☆戯☆王 §
なんと3Dですよ。メガネですよ。
これは物理的な仕掛けです。
コララインとボタンの魔女 §
エンディングで文字の周囲を小動物が飛び回っていると思ったら、文字を物体のように意識した動きが入ってきて、それまで「字が重なって出ているだけ」と見えたスタッフロールが「字が実体だ」と驚かされます。3Dという物理的なシステムを使った表現上の仕掛けです。
ヤマトよ永遠に §
ワープディメンジョン方式ですよ。
これは物理的な仕掛けです。
ヤマト (最初の映画) §
よく考えたら、最初のヤマトも映像が流れる前に主題歌(音だけ)が流れてから映画本編の上映が始まって宇宙をバックに「無限に広がる……」と入ったような気がします。やはり、映画は映像が付いているもの、という感覚で見に行くと度肝を抜かれる仕掛けですね。ついつい、なんだこれはと作品に集中してしまいます。これも表現上の仕掛けです。
感想 §
というわけで、よく考えてみると実は映画の仕掛け体験も、意外なことにヤマトにとどめをさされた感じです。
しかも、ヤマト復活編も作れるかどうかも定かではない続編の作成を最後にアピールして度肝を抜くという仕掛けが!
いやちょっと待て §
よく考えれば、最初に見た仕掛けがボアジュースのCMがいきなり入る「空飛ぶゆうれい船」だとすると、やはり個人的な仕掛けのルーツはやはりこの映画に行ってしまうぞ。
ってか、映画なのにCM!
劇場で見てるのにCM!
オマケ §
「というわけで、これもかなり寝かせた原稿やねえ」
「おかげで後から削ったり足したり」
「コララインのエンディングでは驚いたねえ。だから追加しているわけですが」
「それにしても、ヤマトネタ、まだまだ寝てる原稿は多いぞ。しかも、ぜんぜん減らないどころか増えてるかも知れない。数は厳密にカウントしてないから正確には分からないけど」
「そりゃもう、ヤマトネタは体内工場で尽きることなく生産されると豪語しているぐらいだから、ポンポン出てくるわけでしょ」
「尽きることなく生産されるどころではない。重要な新しいことに気付いたものまである」
「なんと」
「それにしてもヤマト以外も映画をよく見てるねえ」
「本当に見た本数はいざカウントしてみると計り知れないかもね」
「スレイヤーズの映画は全部見てるし、鷹の爪の映画も全部見てる。エスパー魔美の映画も、オバQの立体映画も見てるし。もちろん、ヤマトもね」
「しかも劇場で、だよね」
「でも、あまり熱心に劇場で映画を見たという印象がない」
「やはり長いだけで密度が薄いのかも」
「それはある。多くても年間数本レベルだよ」
「でも今は……」
「月刊数本ペース。週刊で見ている。劇場通い。去年の12月で4本。1月2本。2月1本。3月は既に2本で先は不明と。あ、でも今日も行くぞ。府中の劇場が1000円の日で、もう予約を入れてあるから。これで3月は3本目かな」
「1月2月が薄いのは?」
「シネマイレージの会員証が来るまで待たされたとか、いろいろ事情がある。会員証が来てからは基本的に週1ペース」
「そこまで行くとどうなる?」
「はっきり言って世界が変わるね。昔なら見なかった映画まで見るようになる」
「それはTV放送されても見ない、って意味だね」
「そうそう。コララインとか、昔ならきっと見てない」
「で、それはいいこと?」
「いいことだ。世界が広がるからね。よく知らない映画、未知数の映画を見るということは、それだけ自分の視野が広がるということだ」
「ということは、もうヤマトはどうでもいい?」
「いやそうじゃない。ヤマトをよりよく見られるようになる、ということさ」
「どこまで脳内がヤマトですか!」