2010年11月14日
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感想・映画「怪盗グルーの月泥棒」

Written By: トーノZERO連絡先

 予想以上に面白かった!

 10月末に上映を開始してから1日あたりの上映回数があまり減らないし、終わった後で面白かったと声に出して言っている子供もいたので、評判はいいのかもしれません。

ポイントはどこか §

「だがしかし、問題はそこから先にある」

「というと?」

「変人男が女の子供を抱えて心を変えるというのは物語の定番だ。たとえば、アルプスの少女ハイジなど、例は多い」

「なるほど」

「だから、それだけなら単に面白い映画で終わってしまうのだ」

「その先があるってことだね」

「グルーは禿げた中年男だ。そして、グルーはバレーの発表会と月を天秤に掛けてしまう」

「バレーの発表会とは極めてご近所の話題だね。それと月を天秤に掛けてしまう?」

「問題はこの取り合わせなのだ」

「というと?」

「子供の頃、おいらがアポロ計画を解説した子供向け図鑑を見ているとき、妹はバレーの教室に行かされていた」

「ええっ?」

「今はもう中年で、のさばってくるガキンチョに頭を悩ませるのも同じような立場かも知れない」

「ということは、立場がそっくりだね」

「だから泣けるとも言える」

「どういうことだろう?」

「だからさ。アポロの月着陸を子供時代に迎えた世代ってのは、海を越えて共通の原体験を持つのかもしれない」

「なるほど」

「ちなみに、この映画の宇宙はそれほどリアルとは言えない。しかし、アポロ体験を持たない若い世代が考える妄想上の宇宙よりも、ずっと宇宙らしく感じられる。大気圏を出て下段のロケットを切り離す描写とかさ」

「そうか」

「だとするとさ。実は極めて重要な問題が提起される」

「というと?」

「国境を越えて共感が生じるとすれば、共感できない国内の文化ってなんだろう?」

「世代差、だろうけどさ」

「つまり、年代差は国境差よりもでかいってことになるのかな?」

「うーん」

「とりあえず、アメ車でレースする車のアニメ映画には何の共感もなかった。ああそうですか、勝手にやってくださいという感じ。でも日本映画。こっちは共感できるけどアメリカ映画。実にひねくれた構造だよね」

オマケ §

「遊園地の悪徳業者もいいね。あれのいかさまゲームをぶち壊すシーンで、結局グルーと子供達の心は1つになってしまった」

「なるほど」

「エンディングのひたすら3D映像の実験みたいな映像も良かったな」

「詳細は説明しないわけね」

「そもそもミニオンが可愛いしね。意味が分かりそうでわからない声もいい」

「あれはいいキャラだよね」

「ぬいぐるみがあれば1つ買ってもいいぐらいだ。いや実際は買わないけど」

「買わないのか」

「そうそう。極東の研究所、何となく日本風というか、北朝鮮風なのかね」

「研究しているのがスモールライトだから、日本の研究所だろう、きっと」

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