「木村拓哉は君にとってなんだい?」
「難しい質問だな」
「君が木村ファンになったようには見えないが、高く買ったようじゃないか」
「まあな」
「そこがどうも良く分からないな」
「じゃあ、あえて言おう」
「何を?」
「死ぬ間際に、木村拓哉に言いたいことが1つだけある」
「なんて言いたいの?」
「おいおい。ネタかい」
「あなたがちネタでもない」
「どういう意味?」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトは真田目線で見ていたってことだよ」
もうちょっと説明すると §
「木村拓哉は幼稚園の時にヤマトを見たと言っている」
「うん」
「自分が幼稚園児の時、海底3万マイルと空飛ぶゆうれい船を見た」
「空飛ぶゆうれい船って、宮崎駿のゴーレムで有名な映画だね」
「結局、幼稚園児であろうと分かるものはあるし、残る影響もある」
「うん」
「だから、何となく分かるんだよ。幼稚園児の時にヤマトを見てしまうことが何を意味するのか」
「そうか。年上の立場からそれが見えてしまうと、木村拓哉が弟のように思えてしまうのだね?」
「そういうことだ。だから木村ファンになる気は無いが、たまに出会ったら『元気でやってるか?』『頑張れよ』と声を掛けたい相手ではあるのだ」
「それはもう、映画俳優と観客の一線を越えた感情だね」
「まあそう思ってるのはこっちだけで、向こうはこらちのことなど何も知らないと思うけどね。非常に一方通行の感情だ」
「天下の大スターだものね」
「だからさ、個人的に仲良くなって一緒に遊びたいとも思わないわけだよ。それが、弟のように思えるってことだし」
「弟は遊び友達にはなりにくいものね」
「まあ、人生にはそういう奇妙な縁もあるってことで。一方通行だけど」
「ははは。一方通行だけどね」
「遊ぶなら女の子と一緒の方がいい。それは間違いない。歌手とか俳優のファンをやるなら、相手は女の方がいい。木村拓哉に対する感情というのは、それとは違う部分にある」
「まさに弟だね」
オマケ §
「木村拓哉ファンがこれを読んだら大変だろうな」
「どうして?」
「木村拓哉ファンはおそらく女性だが、女性では兄と弟の感情世界には入っていけない」
「なるほど。男の世界ってことだね」
「かといって弟が可愛いのは、ホモでもない」
「ははは。そりゃそうだ」
「きっと、女性は後ろの方からこう言いながら見ているのだろう」
「なんて?」
「昔のヤマト見てない木村拓哉ファンにはさっぱり分からないオチが来た!」
「自ら墓穴を掘る男と呼んでくれ」
オマケピース §
エース「ルフィ、俺はおまえを弟のように思っていた」
ルフィ「エース!」
エース「行け、ルフィ。いかんか!」
エース死す!
「ってなんだよこれ」
「アニメのワンピースで丁度こんな感じの話をやってた」
「エースか」
「そうそう。古代さん、今日はおれがエースとりますよ」
「どうでもいいけど、古屋。また訛ってるぞ」
「なまってねっすよ。うわー」
「何か違う」