2011年02月06日
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続・自律型知能ロボットの社会性としてのアナライザー論

Written By: トーノZERO連絡先

「この話にはまだ続きがあったことに気付いた」

「えっ?」

「アナライザー論は奥が深いぞ」

アナライザーの謎 §

「あらためてアナライザーの謎をあげておくぞ」

「前回の再掲?」

「ではななく、SPACE BATTLESHIP ヤマトのだ」

「そうか」

「ではいくぞ」

  • なぜ古代の端末みたいに出てくるのか
  • なぜ古代の家族みたいなものなのか
  • なぜフォルムがよりスマートに人間的になったのか
  • なぜエンディングで敬礼しているのか (本編にはない)

「確かに『なぜ?』な要素だね」

「これらは、自律型知能ロボットが社会性を取り結ぶ儀式であると解釈すると理解できることに気付いた」

「えっ? 儀式?」

「そうだ。当初、アナライザーは家族ではないんだ。だから古代の端末なんだ。しかし、途中から通信室のシーンで家族になる。そのあと、自律モードで人間に似たスマートなフォルムを持ち、古代のみならず他の人間も一緒に助けるという社会的な存在に進化する。敬礼とは社会性を持つことができる同等の身体を持っていることの表明だ。そして敬礼とは、階級差はあっても対等の人間であり、同じ社会に帰属するという表明なんだ」

「作り手はそれを狙って作ったのかな?」

「さあな。それは分からんけど、そういう意図を抽出することもできる」

「作り手の自覚性はあまり尊重してないわけだね」

「そうだ。作り手の表面的な自覚は入り口に過ぎない。作品の価値はその先にある」

「どうしてそこまで言えるの?」

「映画とは客が見て完成するものだ。客に見えたものも、やはり映画の真実に含まれる。作り手の意図ではないとしてもね」

更なる謎 §

「更なる謎はSPACE BATTLESHIP ヤマトがそこまでアナライザーを深く描く理由だ」

「アニメとは違う?」

「アニメのアナライザーは佐渡の病院という非ヒューマノイド型社会に帰属して落ち着いた。それとは違うわけだ」

「なぜ違うのだろう」

「思い入れの世代差かも知れない。SPACE BATTLESHIP ヤマトは同世代の映画なんだ」

「どういうこと?」

「お兄さんお姉さんの世代はガッチャマンを見て、G1号やG2号に感情移入していたかも知れないが、こっちはやはりG4号なんだよ」

「お子様だったということだね」

「同じように、ヤマトを見ていて感情移入できる先は古代や島ではなく、アナライザーであったわけだ」

「そうか」

「だから、もっと上の世代から見ると、アナライザーはギャグメーカーでいいわけだ。ギャグの一環として森雪に迫っているという理解だけでOKだった。しかも、あれはビーメラ星でのギャグだから、ヤマト2になると別のギャグを飛ばす」

「でも、世代が低いと認識が違うわけだね」

「そうだ、割と本気でアナライザーの恋を応援してしまう。アナライザーこそが感情移入先だからだ」

「実は古代と雪の恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「してないしてない」

オマケ §

「で、おっさんになった今ならどうなるんだ?」

「やはり感情移入先はG5号だろう。あ~、今日も留守番か」

「それだけ?」

「オレも南部博士みたいに『ギャザー、ゴッドフェニックス発進せよ』って命令したいよな」

オマケ第4話 §

「で、おっさんになった今ならどうなるんだ?」

「やはり感情移入先は佐渡先生だろ。ワープ? 特別に上手いスープのことかいな」

「それだけ?」

「で、酒瓶抱えて人工冬眠カプセルで熟睡」

SPACE BATTLESHIPオマケ §

「で、おっさんになった今ならどうなるんだ?」

「やはり感情移入先は徳川機関長だろ。営巣が好きだな~」

「それだけ?」

「檻の中の古代は手出しできないけど、古代に見せつけるようにいくらでも佐渡先生(女)と酒飲んでいちゃつける」

オマケ2 §

「実は島とテレサの恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「うー、ちょっと応援してたかも。やはり島のためにテレザート吹っ飛ばして白色彗星の進路を変えるテレサは泣けるしね。最後で『実は生きていた』って安っぽいオチを付けなければ……、本当に泣ける殉死として印象に残ったのに」

新たなるオマケ立ち §

「実はデスラーとスターシャの恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「してないしてない。ってか、片思いだろ。スターシャにその気はないだろう。何の思い入れもない部下を山ほど死なせてそれでも愛しているのは守って残酷な女だ」

オマケよ永遠に §

「実は森雪とアルフォンの恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「してないしてない。ってか、金田作画の大中間補給基地攻撃シーンが見せ場だと思い込んでいたお子様に無理無理。だいだい男が美形でも男はときめかないぞ」

オマケIII §

「実は揚羽とルダ王女の恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「してないしてない。それより、ガルマンとボラーの間で揺れ動くヤマトの微妙な女心に注目してたから。最初はボラー側のラム艦長助けたのに、途中でボラーにも敵対しちゃう浮気者だっちゃ」

「女心?」

「フネは英語では女性扱いだ」

オマケ完結編 §

「実は古代とディンギルの少年の恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「してないしてない。って、いくら古代がディンギルの少年を掴んで助けてもそれは恋じゃないし」

オマケ復活編 §

「実は小林と折原の恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「美晴先生とのラブラブ飛行を楽しんでおきながら別の女に艦内放送で愛の告白とは、なんて野郎だ。応援できるわけねーだろ。ってか、おいらもあれぐらい女にまめになりたいものだ」

「目指せ上條じゃなくて小林?」

「実際は大村だけどな」

オマケ2520 §

「実はナブとマーシィの恋を応援なんてしてなかったわけだね」

「してないしてない。ってアガとマーシィの関係も応援してないがな。マーシィ、オレの嫁になれ!」

「無理」

オマケのオマケ §

「ってことは最強のヤマトヒロインはマーシィってことで決定?」

「いやいや。SPACE BATTLESHIP ヤマトの森雪だろ」

「えっ?」

「古代も古屋も殴られた。主人公より強いヒロインだ」

「それは最強の意味が違う」

「思い出せ、森雪。明日のためのその1を、その2を、その3を」

「内角にえぐり込むようにうつべし!」

オマケのオマケのオマケ §

「こんなオチでいいのかよ」

「いいんだ。赤坂サカス通って15mヤマト見ても、映画館通ってSPACE BATTLESHIP ヤマト見ても、ヤマト以外で一番印象に残るのは『明日のジョー』の宣伝をいつも見たってことだから」

「おいおい」

「さあ森雪、飯田橋を逆に渡れ!」

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