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2011年02月05日
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自律型知能ロボットの社会性としてのアナライザー論

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

 ■[論点][メモ]昨日の記事への補足より

 言わずもがなのことではあるが、自律型知能ロボットにとってなぜヒューマノイドであることが重要なのかといえば「自律型知能を持つためには身体を持った社会的存在であることが極めて重要らしい」からである。社会的存在でなければ合理的行為者にはなりえず、社会的存在であるためには社会的関係を取り結ぶ他者と似通った身体を備えていなければならない。

「これについて考え始めたらアナライザー論にまで行き着いたので簡単にメモっておこう」

「うん」

「まずこの文章は、稲葉振一郎という人が書いている。社会学者であり、『ナウシカ解読―ユートピアの臨界』という本を昔書いている人だ。これは余談的前提」

「余談的前提か」

「当時感想文を同人誌に書いたこともあるけどね。それはこの文脈ではどうでもいい」

「ここで重要なこととは?」

「実はこの文章は裏返すとまるで違った表情を見せるからだ」

「どういう意味?」

「まずこの文章を解体しよう」

  • 自律型知能ロボットは社会性が重要であり、そのためには他者と似通った身体必要とし、必然的にヒューマノイド型でなければならない

「そうか。だから、世の中には人間型ロボットが溢れる訳か」

「しかし、またこの文章には明示されざる意図がある」

「えっ?」

「だから、更に解体を続ける必要がある」

  • 自律型知能ロボットは社会性が重要であり、そのためには他者と似通った身体必要とする
  • それは他者が人間である場合にヒューマノイド型となる

「つまりどういうことなんだい?」

「この文章を裏から読むと以下のような結論も導き出せてしまう」

  • 非ヒューマノイド型の構成員から構成される社会に対して社会性を持つ場合、ヒューマノイド型を取る必要は全くない

「ええっ? でもそんな可能性があるの?」

「ある。合理性を追求してロボットを量産するとそれは非ヒューマノイド型の多数派を構成し、彼らが人間とは別個の社会を形成してしまったら、それはヒューマノイド型である必要がない世界だ。特に人間が怠惰になり、自立的な判断すら放棄して機械に任せるようになれば、ヒューマノイドの社会は成立しなくなり、そんなものに参加すべきモチベーションも低下する。社会として機能するのは、非ヒューマノイド型ということになる」

「なるほど」

「問題は、ホーガンの『未来の2つの顔』のように、非ヒューマノイド型の知能が人間といかにして社会性を持つかという問題意識があり得る点だが、それは横に置こう」

「置いちゃうのか」

「アナライザーの話をしたいからだ」

「うん」

「まず。アナライザーというのは、ヤマトの艦内で極めて異質な存在なのだ」

「どう異質なんだろう?」

  • 押しかけて強引に乗った唯一の存在
  • 所属が曖昧で良く分からない。第1艦橋では古代と島と並ぶ第3の席が一応の座席らしいのだが、実際は医務室によくいる
  • でも、真田と一緒に行動して機雷やドリルミサイルを無力化してくれる

「つまりどういうことなんだろう」

「艦内で共有される便利な道具。共有財産という位置づけなんだろう」

「そうだね」

「でもさ。アナライザーは人間になりたかったわけだ。いいかえれば、自律型知能ロボットの社会性を獲得したかったわけだ」

「なるほど」

「だからさ。真田から見るとアナライザーは機械なんだ。仕組みの奧まで理解可能なんだろう。意外性はほとんど無い」

「単なる機械として使役されるというわけだね」

「では、その状態から脱却を望んだ場合、アナライザーはどこに行けば良いのだろうか」

「どこ?」

「第1艦橋ではない。そこでのアナライザーは古代の部下でも島の部下でもない。同列に置かれるのはおそらくどちらの所属でもない便利な共有財産だからだ」

「じゃあ、どこがいいの?」

「しかし、基本的にヤマトの人員は充足している。おしかけのアナライザーは想定外なんだ。いるべき居場所はない」

「でも実際は医務室にいるじゃん」

「だからさ。ある種の女性蔑視的な男性社会であるヤマト艦内でアナライザーは、補助任務しかもらえない女性の更にその配下につくしか無いんだ」

「そうか。だから医務室で森雪の助手みたいになるわけか」

「ところがね。ここでもう1つの別の方法論をアナライザーは見つけてしまうんだ」

「それは何?」

「佐渡先生だ。佐渡先生は船医だから、ヤマトの命令系統の外側にある。建前上は島の部下かも知れないが、いざとなれば、島の命令が無くても治療に出かけるだろう」

「うん」

「その佐渡は、酔っ払ってアナライザーにも酒を飲ませた。酒を飲むという行為は、社会性を取り結ぶ行為なんだ。しかも、無礼講の酒の席は、世俗の秩序が無効化される聖域だ」

「なるほど」

「しかも、佐渡は獣医であり、猫を可愛がる。佐渡が持つ医者として社会は、実はヒューマノイド型社会ではないのだ」

「人間型というには無骨すぎるアナライザーにも参加の余地があるってことだね」

「だから最終的にアナライザーはヤマトではなく佐渡犬猫病院という社会に帰属していくことになる。復活編でヤマトには乗らない」

「うん」

「逆に言えば、佐渡が乗っているヤマトにはアナライザーも乗る」

「なるほど」

「乗っていれば能力を提供して役立つことがあるかもしれないけど、それは佐渡の医術と同じことで、ヤマト乗組員という立場とは少し違うのかも知れない」

オマケ §

「この文章は、実はSPACE BATTLESHIP ヤマト公開前に書かれているから、SPACE BATTLESHIP ヤマトの佐渡やアナライザーについての配慮がない」

「それを配慮するとどうなるの?」

「SPACE BATTLESHIP ヤマトのアナライザーは古代の家族みたいなものだ」

「でも純然たる端末みたいな機械だよね」

「いや。それは違うんだ。アナライザーの真の姿は手足がある自律モードなんだ」

「それでも機械だよね」

「いやいや。アニメに比べて圧倒的に人間に近いフォルムに直されているのだよ」

「えっ?」

「記号としてアナライザーは機械としてデザインされるが、その範囲内においてより人間に近いプロポーションを与えられる。それが社会性に重要だからだ」

「本当に?」

「さあ、それは知らんぞ」

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