「なんとなくシャベラスタのことを考えていた」
「ドメルの裁判でシナリオ上出てくる男だね」
「ネットを検索するとその名前を使ってる人もいるから、マニアの間では周知の名前なんだろう」
「それで?」
「そこで、ふと思いついた。登場人物を非常に細かく羅列したSPACE CRUISER YAMATO PERFECT MANUAL 1に名前があるのではないか」
「それで、調べた結果は?」
「あかんかったよ」
「今日はこれで1つめの仏様」
「見つからなかった。名前すらない想像を絶する端役まで網羅されているのに乗っていないということは、シャベラスタも没キャラなんだろう」
「そうか」
「ところが、ここでひょうたんからコマが出た」
「なんだい?」
「イローゼの没設定が乗っていたんだよ。SPACE CRUISER YAMATO PERFECT MANUAL 1の75ページ。第21話のページだ」
「えっ?」
「かなり目がつり上がった怖い女だが、ひらひらスケスケっぽい服を着た絵もあって、どういう位置づけの女かやや悩む」
「そうか。シナリオ上は裁判に出てくる女だけど、ひおあきら版ではドリルミサイルで潜入するし、そういう色気を出すとすると戦士と言うより男を楽しませる女だ」
「そうだ。没キャラ・イローゼの名前はけっこう有名だが、位置づけが非常に掴みにくくなっている」
「そうか」
「一応、そのページのキャプションでは『兵士』となっているが、ただの兵士が裁判でドメルに死刑を要求するはずがない」
余談 §
「しかし、他にあっと思ったこともある」
「なんだい?」
「採用されていない松本画の島大介の中に、SPACE BATTLESHIP ヤマトの島に似たイメージの絵がある。40ページの中央付近」
「えっ?」
「目が細くて、少しシオシオな感じの島の絵だ」
「緒方直人っぽいってことか」
「なんとなくイメージが似てるだけで、直接似てるわけではないけどね」
「そうか」
「でも、息子に『約束だ』って言いそうな顔だ」
「うーむ」
「しかし、そろそろヤマトは終わりにしようと思ったのに、まだ発見が出てくるぞ」
「放映前の初期設定と、最新のSPACE BATTLESHIP ヤマトの関連性は、まさに今だから語れることだね」
オマケ2 §
「一応、そのページのキャプションでは『兵士』となっているが、ただの兵士が裁判でドメルに死刑を要求するはずがない」
「分かったぞ。タダの兵士じゃなくて有料の兵士なんだ」
「傭兵?」
「娼婦かも知れないぞ」
「お金を取るのかよ」
「タダじゃない」
「じゃあ、ヤマトの艦内に潜伏してやることといえば……」
「娼婦業で営業開始だ」
「ヤマト乗組員はお金を搾り取られてピンチだぜ!」
「しかも、18歳の血気盛んな宇宙戦士達は若いから薄給だ」
「恐ろしいガミラスの攻撃だ」
オマケ三等兵 §
「ちなみに、昔読んだロボット三等兵に似たような話が合ったぞ」
「どんな話?」
「日本軍の近くで中国人の敵が夜泣き蕎麦の屋台を出すんだよ。すると連隊長が驕ってくれるという誤解が広まって連隊全員が蕎麦を食って、師団長だけでは払えず連隊金庫が空っぽ」
「わははは」
「ロボット三等兵はいいぞ。威張りくさった日本の軍隊おちょくりまくりだからな」
「そんなに?」
「狡猾な中国人の搦め手にやられっぱなし」
「おいおい。いいのかよ」
「いいのだ。威張りくさった日本の軍隊を笑い飛ばす中身だから」
「日本は中国より強くて偉いと思い込んでいる連中に読ませたいね」
「これは中国だから強いって話じゃないね」
「うん、慢心してる日本人はダメだって話だ」
「常に自分が一番で他国人を見下す態度がダメなんだ。常に、己を知り、敵を知れば百戦あやうからずだ」
「九十九里をもって半ばとせよってことだね」
「なんか違う……」
オマケCT-II改 §
「ヤマト2のロマンアルバムも隣にあったので何気なく見ていたんだよ」
「それで?」
「CT-II改という設定が乗っていて、目から鱗が落ちた」
「なにそれ」
「雷撃機だよ、地球の空母から発進したやつ」
「えっ?」
「CTはもちろんコスモタイガーなんだけどさ。それをCTって略する表記は少なくともヤマト2の時点で存在していた」
「それで?」
「だから、SPACE BATTLESHIP ヤマトで、森雪機がBT-1で、古代機がCZ-1なのはぜんぜん無理がなかったんだよ」
オマケ2改 §
「ヤマト2のロマンアルバムも見ていると時間を忘れるぞ」
「そう?」
「真面目に見ると凄く新鮮」
「どのへんが?」
「ザバイバル副官とかゴーランド副官とかナスカの副官とか設定が乗ってるんだよ」
「どこをみてるんじゃー」
オマケ復活編 §
「ぐはっ!」
「なんだ?」
「花井幸子のページでぶっとんだ」
「なんで?」
「その前におさらいしよう。花井幸子とは森雪のジャンプスーツをデザインしたファッションデザイナーである」
「全部脱がないと用を足せないっていうあの服ね」
「余計なことばかり覚えているね」
「ははは」
「そこではテレサの服のデザインもあるのだが、それは横に置く」
「うん」
「実は古代の服のデザインが1枚掲載されているのが、赤い矢印付きでかつオシャレな感じなのだ」
「えっ?」
「だからさ。SPACE BATTLESHIP ヤマトでファッションがより通常のファッション・テイストにすり寄っていくベースはなんとさらばの段階であったのだよ! あの服が定番になって定着したので忘れられていたが、そこから逸脱するベクトルは既にさらばの段階であったのだよ!」
「ひぇ~」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトは奇抜に見えてまったくオーソドックスなヤマトであることが良く分かる話だ」