「YP2011・ヤマトファンの集いで、質疑応答で交わされている会話を聞いているときにふと思いついた」
「何に関する話?」
「復活編で、古代は敵の攻撃に気付いてヤマトを急上昇させる。他の艦は全てやられたがヤマトは生き残った。コスモパルサー隊も小林が急上昇させて助かった」
「うん」
「でも、艦隊の司令官は艦隊全体に指示を出すべきだったのではないか?ということだ」
「うーむ。難しい」
「そこではたと気付いた」
「何を?」
「旧式のヤマトは他の艦とデータリンクしてないので、指示がすぐ届かないのではないかと」
「えっ?」
「その仮定を前提にすると、実は復活編でのヤマトの緒戦の謎が解釈出来る」
「謎とは?」
「古代は艦隊を2つに分けて左右の敵に当たらせて、ヤマトは単艦で正面の敵に当たるのだ」
「確かに、不自然だね。ヤマト1隻のみっていうのだ」
「他の艦とデータリンクできないヤマトは単艦で戦うしかない、と思えば筋が通る」
「そうか」
まだまだ続くよ §
「でも、この話にはまだ続きがある」
「えっ?」
「たとえば、さらば。なぜヤマトを廃艦にしてアンドロメダを作る必要があるのか。それはデータリンクできない旧式艦が居ても艦隊が組めないからだ」
「ええっ?」
「ヤマトよ永遠に。なぜヤマトがイカロスに隠してあったのか。それは、データリンクできないという理由で、通常の防衛を任せられず、僚艦との行動があり得ないほど追い詰められた事態でのみ使うからではないか」
「えええっ? データリンクできないから最後の切り札扱い?」
「更にヤマト2でも気になる問題に解釈が与えられる」
「なんだい?」
「なぜヤマトは単独で空母の先頭に立って、土方の戦艦部隊に参加しないのだ?」
「そうか。データリンクできないと、戦艦部隊には参加できないんだ」
「より正確に言えば、参加はできるだろう。でも複数の艦をまとめた統一射撃に参加できず、補助戦力にしかなり得ないわけだ」
駆逐艦はいいのだ §
「でも駆逐艦は、ヤマトと艦隊を組んでもいいのだ」
「なぜ?」
「武器も役割もまるで違うので、戦艦と駆逐艦はリンクして動く必要が希薄だからだ」
「そうか。敵の主力艦を狙っている戦艦の主砲と、味方の戦艦を狙ってくる敵の駆逐艦を狙う駆逐艦の主砲を同時に連動して撃っても意味ないものね」
「そうだ。その場合は、リンクしている必然性が希薄なのだ」
問題の焦点 §
「実はこう考えると、真田は古代にあえて不利な旗艦を押しつけたことになる」
「そうだね」
「しかし、アンドロメダ不信だった真田のことだ。そもそもデータリンクのシステムを信用していなかったのではないか。改アンドロメダ級を中心とする艦隊構成を信用してなかったのではないか」
「なるほど。だから、その逆を突いてのヤマト起用なのだね」
「結果として、ヤマト単艦は、護衛艦隊の半分に匹敵する戦闘力があることが証明された。真田の勝ちだ」
もう1つの問題の焦点 §
「なぜヤマトはデータリンクに参加できないのかと考えると、これほど改造を重ねた船なのにリンクできないのは不自然だ」
「うん。中身はもう別物だよね」
「ということは、艦形そのものにリンクできない理由があるのかも知れない」
「そうか。いくら改造してもシルエットは基本的に同じだね」
「だから、それがヤマトという船の宿命なのかもしれない」
「あるいは、常に最後の希望になってしまう理由だね」
オマケ §
「もう1つの仮説がある」
「それはなんだい?」
「ヤマトの通信士の腹が減っていたので連絡が遅れた」
「はらへった~」
オマケ2 §
「もう1つ思いついた」
「なんだい?」
「ヤマトの通信士は通信本文前に、いつも『はらへった~』というので、本文の伝達が遅れた」
「なんてハラハラする話だ」
オマケIII §
「もう1つ思いついた」
「なんだい?」
「ヤマトの通信士は通信本文前に、いつも『はらへった~』というので、まだるっこしい。だからメッツラーは通信を経由しないで強引に第1艦橋に入ってきた」
「なんと。人類を恐怖に陥れるためじゃないのね」