「突然目から鱗が落ちた」
「なんだい?」
「ヤマトの第1話の謎だ」
「どんな謎だい?」
「ガミラス艦、旧世代地球艦、ヤマトの3つに分類してみよう」
「うん」
「すると、ガミラス艦、旧世代地球艦は砲身が無いが、ヤマトにはある」
「えっ?」
「旧世代地球艦とヤマトには継承性が無いのに、ガミラス艦、旧世代地球艦には類似性が見られるのだ。これは奇妙なことだ」
「確かに」
「でもさ。旧世代地球艦は、ヤマトと無関係にデザインされた別物を転用したと思うと筋が通るわけだ」
「なるほど。ヤマトとの継承性が無いのも当然だね」
「そうだ。そもそも、戦艦大和を描ける漫画家ということで指名された以上、ヤマトは戦艦大和のように砲身のあるデザインになるしかない。ここでデザインに断絶が起きるのは必然だったのだ」
戦車ももしかして §
「そう思うとヤレタラが乗っていた3連装砲塔のガミラス戦車も解釈できる。あれは砲身があるんだ。しかし、おそらく元々あったデザインの転用ではないか」
「なるほど」
「すると、ひおあきら版で3連装砲塔の戦車がヤマト搭載の戦車隊として出てくることも解釈できる」
「どうして?」
「デザインが転用なら、ガミラス側に使っても地球側に使ってもいいからだ」
「なるほど」
空母も §
「更に言えば、高速空母と艦載機も同じじゃないかな。あまりにも、ドメル艦隊の空母と艦載機とデザインのギャップがありすぎる」
「えっ?」
オマケ §
「超大型ミサイルも、デザイン的には異質かもしれない」
「丸っこくて細長くないものね」
「でもさ。今になってやっと気付いた。あれはゼロテスターの巨弾ミサイルを意識したのじゃないだろうか」
「そうか。ワンサくんの放送枠を奪ったゼロテスターを打倒したいわけだね」
「ヤマトはテスター1~4号機の全てに勝てるスーパーメカとして産まれることを宿命づけられたのだ。先端から飛び出すビーム(1号機)、武器山盛りの指令機能(2号機)、潜水艦行動(3号機)、子メカを中に収納する輸送機(4号機)。ついでに、番外でゼロロボットに対抗してアナライザーだ」
「ひぇ~」
「しかし、ヤマトにはサンダーバード5号に相当する機能が存在しない。ゼロテスターの1~4号機には、その機能が含まれないからだ。スーパー5まで含めると無いとも言えないけどね」
「そうだね」
「しかし、人工島も意識することは有益だ」
「なぜ?」
「人工島は結局、長崎の軍艦島とイメージがかぶるんだ。そこから、人工島を超えるのは軍艦しかない、という発想に行ってもおかしくない。しかも、人工島だけはスーパー5に先んじてかなり早期に登場しているのだ」
「そうか」
「あと巨弾ミサイルも、スーパー5よりも先に出ていたと思ったけど、かなり記憶が曖昧なんだよね。惜しい」
「DVDとか持って無いの?」
「うん。実はゼロテスターはぜんぜん持って無いんだ」
オマケ0 §
「しかし、ゼロロボットとアナライザーを比較していいの?」
「実はうろ覚えなんだけど、ゼロロボットは爆弾処理に使用されたのだが、アナライザーもやはり爆弾処理に使用される。ゼロロボットは腹の中で爆破させるが、アナライザーは解体してしまうけどね。でも爆弾処理という意味では同じ」
「ゼロロボットがぬえ流解釈で、アナライザーが松本流解釈ってことなのかな?」
「さあね。それは分からない」
「確かに似ていないこともない」
「あとさ。うろ覚えなんだけど、ゼロロボットも赤いんだよ」
「えっ? アナライザーも赤いじゃん」
「まあシャアザクも交通信号の止まれもアカレッドも全部赤いけどな」
オマケで飛び出せ3号機 §
「このアイデアの秀逸性は、ヤマトの潜水艦行動を解釈できる点だ」
「戦艦大和がモチーフなら海には潜らないはずだものね」
「であるから、これはトラウマとして宇宙空母ブルーノアで反復される」
「えっ?」
「だから、ブルーノアにはシイラがあるんだよ。空母なのに潜水艦を含んでしまうんだ」
「えっ?」
「艦載機ないしバイソンが1号機相当でさ。ブルーノア自身の武装が2号機相当。空母機能が4号機相当」
「そして、シイラが3号機相当だね」
「でも相変わらずサンダーバード5号相当のメカは無い」