「わーい。SPACE BATTLESHIP ヤマトBDが来たぞ」
「ついに来たのだね」
「ともかく、圧倒的だ」
「何が?」
「いわゆるコレクターズボックスものを買ったことは過去に何度もあるが、結論から言えば、質量ともに最高と言っていい」
「わお」
「やはりSPACE BATTLESHIP ヤマトへの思い入れは、送り出す側も半端じゃないってことだろうね」
「そこまで言う?」
「うん。おそらくそうだ」
「へぇ」
「というわけで、ずっと画面をにらんでいた訳ではないし、他の作業をやりながらではあるが、本編を見てしまったよ」
「オマケディスクは?」
「それはまだまだ先だ」
絵コンテ問題 §
「絵コンテは実際のフィルムとかなり違う。実に面白い」
「そうなの?」
「絵コンテ段階では、まだ気の抜けたビールのレベルだ。その後でどんどん追い込んで密度を上げたことが良く分かるよ」
「具体的には?」
「いい加減に飛ばし飛ばしざっと見ただけだけど、まとめるぞ」
映画にないカット §
- 沖田艦を追い越す謎の物体がある
- 序盤、エレベーターで地下から上がってくるカットがある
「後の項目は映画見ながら『あったらいい』と思ったが、絵コンテ段階ではあったわけだ」
「なぜ無くなったのだろう?」
「合成の都合じゃないかな。ヨクワカランが」
絵コンテにないカット §
- 古代が最初に登場する殴る部屋がまるまるない
- 最初にデスラーと遭遇したときのデスラーの能書きが少ない。アルファでありオメガとも言わない
- 徳川は断末魔にあれを言わない
両方にあるけど言ってることが違う §
- 真田と斎藤が残るくだりのシーケンスが違う。映画では最初に斎藤が「行きましょう」と言うが、絵コンテでは真田が依頼する
- 映画では森雪が私のコスモタイガーは飛べますというが、絵コンテでは飛べそうです
- 2回目のワープは映画では20分後だが絵コンテでは16時
「最後のはまあこれは妥当だろうね。ぎりぎり急いで16時ジャストというのは無理がある」
あのシーンは? §
「うろ覚えなんだがやはり運転主が死んだ地上車に入り込むカットは2パターンあるような気がする。BDのは初期バージョンだった。ロードショー後期のバージョンとカメラアングルが違う気がする」
3Dへの渇望 §
「3Dのフォトフレームは、タイミング的にSPACE BATTLESHIP ヤマトも3Dでやれれば良かったという後悔の証なんだろうな」
「アバターが来る前に撮り始めちゃったのに、公開はアバター後だったからね。後悔はありそうだね」
どうでもいい余談 §
「絵コンテの相原は男に見える」
「えっ?」
「もっとも森雪も男っぽいけどな。わははは」
ドッグタグは §
「ドッグタグはどこに入っているか分からず、欠損かと思ったらこんな場所にあった!」
「結局あったのかい」
「見つからない奴は探せ! 隅から隅まで探せ! とんでもない場所にあったぞ」
「わははは」
「でも、最初は馬鹿にしていたが、ドッグタグは見て凄くいい感じだと思った。楽しいな」
進化? §
「BDケースのCGイラストだが、CGの見せ方が格段に上手い。やはり、映画を経てヤマトの見せ方も格段に上手くなっているのだろうと思う」
「そうか」
「それから、YAMATO CREWのオンラインショップで買ったので実はショップ独自のオマケが付いてきた」
「へえ」
「でも、そっちは復活編メインなんだ。YAMATO CREWってのは復活編でできたサイトだからね」
「えっ?」
「だから、そっちのオマケは復活編のヤマトで、本来のパッケージはSPACE BATTLESHIP ヤマトなので、見比べることができた。正面からのビューは割と似ているが、背後からのビューがかなり違うことに気付いた。補助エンジンの位置がけっこう違っている」
「そこはCGの解釈の違いってところが大きそうだね」
全般的な感想 §
「やはり真剣さの凄みが違う。これだけ凄い映画はおそらく滅多に無い」
「あしたのジョーとかよりも、凄いって意味?」
「そうだ。それこそどの俳優も熱気が半端じゃない。それどころか、単に後ろで台詞もなく写ってるだけの人物ですら言葉なく演技している」
「なるほど」
「そういう意味で、やはりSPACE BATTLESHIP ヤマトは邦画にあって特別な意味を持つマイルストーンなのじゃないかと思う」
「どういう意味?」
「だから、世界に挑戦しているという前に、邦画の世界とヤマトの世界に挑戦しているのだ」