「ヤマトとゴーカイジャーにはあまり接点が無い」
「そうだね」
「一応、どちらも海系ではあるのだけどね」
「そうだね」
「ゴーカイジャーはけっこう好きなんだ」
「どうして?」
「ジェラシットの話なんか最高だよ」
「なんだそれは」
「敵の幹部だったはずが、ゴミの出し方を注意したおばはんと愛し合って駆け落ちして温泉で一緒に働いてしまう」
「素敵な話……なのか?」
「笑える話だ」
「つまり共通点は愛?」
「そうじゃない。山下庸介である」
「えっ?」
山下庸介とヤマト §
「WikiPediaを調べると、山下庸介とヤマトの縁は出てこない。せいぜい、ヤマトナデシコ七変化が関の山だ」
「そうか」
「でも、復活編のクラシックじゃないヤマト曲は山下庸介なのだ」
「えっ? 大友直人じゃないの?」
「映画全体の音楽監督の名前は大友直人だが、個々の曲を誰が作曲しているかはまた別の問題だ」
「なるほど。宮川泰の名前がクレジットされていても、宮川彬良の曲が入っているようなものだね」
「名前は別に秘密じゃないし。サントラに堂々と書いてあるし」
「そうか」
「で、ゴーカイジャーの音楽も山下庸介」
「なるほど。そこは確かにヤマトとの接点だ」
オマケ §
「奇妙な接点といえば」
「接点と言えば?」
「ゴーカイジャーの8月公開の劇場版は空飛ぶ幽霊船という」
「えっ? それって、昔あったアニメ映画とよく似てるじゃん」
「そうだ。宮崎駿がゴーレムを作画したあの映画『空飛ぶゆうれい船』と似ている」
「それって、アニメの方の『空飛ぶゆうれい船』の原作者が怒りそうな話だな」
「アニメ『空飛ぶゆうれい船』の原作者は誰だか知っているかい?」
「石ノ森章太郎だ」
「じゃ、戦隊の産みの親は誰か分かるかい?」
「誰だっけ」
「ゴレンジャーもゴーカイジャーも原作にクレジットされているのが石ノ森章太郎だ」
「えっ?」
「全く縁が無い世界で似たようなタイトルの映画を作っているかと思えば、実は極めて重要な接点があったのだね」
「ぎゃふん」
オマケ2 §
「でも、ヤマトも空を飛ぶ幽霊船と言えなくはない」
「幽霊か?」
「そうだ。だってサイズも形状もあいまいで、つかみ所が無い。幽霊的だ」
「ぎゃふん」
オマケIII §
「結局ガンダムは『つかみ所が無い』わけではない、という点でヤマトとは違う」
「どう掴めるんだよ」
「子供に、このガンプラを掴めと言ってごらん。子供の手でちゃんと掴めるから」
「ぎゃふん」
オマケ・新たなる旅立ち §
「ヤマトだって掴めるだろ?」
「掴むと壊れるよ。細かい突起が多いから。それに掴むと手が痛い。だから掴めない」
「ぎゃふん」
オマケよ永遠に §
「ヤマトもゴーカイジャーみたいに放送すればいいんだ」
「どうなるの?」
「ジェラシーに燃える男が出てくる」
「それで?」
「派手に行けない。惚れた女も誘拐しちゃう。あっさり自滅する。地味で暗い。目立たない。最後はゴミ扱い」
「それって藪と言わないか?」
「ぎゃふん」