「Mango(WP7.5)では、Windows Mobile 6.5時代と比較していろいろな流儀が変化している」
「たとえば?」
「たとえば、ストレージがSkyDrive前提になっているとか、メモの管理にOneNoteが使われるようになったとか」
「もう別のOSじゃん」
「だから、中身は別物だよ」
「それでも、後継機にこだわった意味はあるのかい?」
「あるよ。結局、順当な発展形と見なせるからだ」
「発展形か」
「そうだ」
「でもさ。SkyDriveもOneNoteも、新顔だろ?」
「メモが取れるという意味では同じだ」
「えっ?」
「だからさ。昔はメモを書いて母艦と同期して母艦のOutlookでもメモが見えたんだ。それがSkyDriveとOneNoteに変化しただけだ」
「それにどういう意味があるの?」
「まず、USBケーブル無しでもクラウド経由で同期可能になった。それから、何でもありのデパートだったOutlookからメモ機能だけ独立させて強化されたのがOneNoteと考えられるので、機能はむしろ強化されている」
「それだけ?」
「そうではない。実はアクセス経路が増えているのだ」
「どういうこと?」
「昔は以下の2つしかなかった」
「うん」
「しかし、今は以下の3つがある」
- モバイルデバイスのOneNoteで見る
- 母艦PCのスタンドアロンOneNoteで見る
- OneNoteはインストールされていない他人のPCからWebブラウザ経由で動作するOneNoteで見る
「えっ? 他人のPCからも見えるの?」
「そうだ」
「Webブラウザで見えちゃうの?」
「そうだ。まあ、あくまで正しいIDでログインしている場合に限るけどな。非公開の文書なら」
具体例 §
「嘘くさいな。何か実用例はないかい?」
「この対話の原稿、OneNote上で、途中まで自宅で書いて、途中から仕事場で書いている。シームレスだ」
「なるほど」
「しかも、セーブが無い。Outlookのメモ機能の延長線上にある機能らしい」
「えっ? 自動セーブ?」
「そうだ。しかも勝手に同期して、何もせずとも書きかけの原稿がMangoデバイスからも見えてしまう。せいぜい同期メニューをタップするぐらいの手間だ」
「ほんとかよ」
「写真を撮って見せようと思ったが、すぐ使える手持ちのデジカメがIS12Tしかないので、IS12T自身は写せないことに気づいて挫折した」
「ぎゃふん」