「通信士の中西が発進準備中に、1つだけ降下しない箱を上から押して降下させているところ。ここがさりげない復活編の見所」
「どうして?」
「機械ってそういうものだから」
「そうか、それがヤマトは生きているってことだね」
オマケ・サフェーサーって、よほどのことがない限り使わない §
「ヤマト関係無い話題いくでー」
「関係ないのかよ」
「でも関係は少しある」
「えー」
0210より
ちなみに、サフェーサーって、よほどのことがない限り使わない。
あれは彫刻を埋めてしまう。パテを使ってヤスリで整形でもしないかぎり、要らない。ある金属製自動車模型の製作者が下地塗装の経年変化を調べたときに、素材に残った油分が塗装皮膜に悪い影響を及ぼす一番の原因であると突き止めた。
塗装前に手の油を洗浄。これが一番塗料の食いつきが良い。
又、塗装皮膜は薄いに越したことはない。その方が彫刻を綺麗に残すし、剥離もしない。
「うぉー。分かるぞ。言いたいことが分かる」
「なんで?」
「おいらも自分の経験から断言しよう」
「手を洗えばいいの?」
「部品もな。離形剤が付いてたりするから」
「えー」
「まあ分かりやすく言えば、以下の通りだ」
- (気持ち良く塗りたいなら)サフを吹くよりまず洗え(手も道具も部品も)
「サフェーサーって悪なの?」
「うん。いい質問だ。鉄道模型でペーパー車体という紙製の車体のジャンルがある」
「えっ? 紙なの?」
「そうだ。しかし、サーフェーサーを塗って表面を磨けば強度もなめらかさも十分に金属製のキットに負けない。紙という素材は強いのだ」
「でも、ここではサフを吹くよりまず洗えと言ってるよ」
「そうだ。紙は紙だけでは素材として不十分だ。だから、サーフェーサーを使うことはある意味で、必須だ。そもそも紙には表面のモールドも無い。サーフェーサーを塗った上に凹凸は作っていくものだ。しかし、プラスチックやレジンが素材なら話が違ってくる。表面はしっかりしているだけでなく、モールドもある。サーフェーサーで下地を作るよりも、もともとできている下地を活かす方がいい」
「しかし、鉄道模型に詳しいね」
「地球をなめるなよ、宇宙戦艦ヤマトをなめるなよ、吉祥寺の歌川でモハ52の型紙を買った子供をなめるなよ」
「歌川って何?」
「WikiPediaにエントリがあるぐらい有名な模型店だ」
「そうか。でもモハ52なんて書いてないよ」
「『型紙 - 厚紙に車体を印刷したモノでUカッターで切り抜く。16番だけでなく、Nゲージも有った。』というこれの1つだよ。これの16番の最初の1枚がモハ52」
「そうか」
「それから、塗装皮膜は薄いに越したことはない、ってのも良く分かる」
「塗りすぎはダメってこと?」
「細かいディティールを埋めちゃうような塗り方には意味が無い」
「無いのか」
「せっかく細かいキットを買ったのにその商品価値を自分から捨てているようなものだ」
「でも、ディティールが気にくわないから堀り直すときは?」
「そのときはそのときだ。また話は違う」
「なぜ違うの?」
「結局、サーフェーサーって薄めたパテだからな。細かい穴を塞ぐ力がある」
「そうか」
「そういえば、馬鹿の一つ覚えでサーフェーサーを厚塗りするガンプラモデラーに警告していた文章も前に見た気がするな」
「なぜ、ガンプラ名指しなの?」
「さあ。おいらの発言じゃないから分からないよ」