「ヤマトは浅い穴を開けてポリキャップ付けただけでおしまい」
「たったそれだけ?」
「残業多くて時間も無いし、どのみち乾燥待ちだ」
「しかし、この穴は?」
「人類にとっては小さな穴だが、ヤマト模型としては違う世界に行く最初の偉大な一歩だ」
「第3艦橋ではないものが付くわけだね?」
2013/01 SA誌の感想 §
- F-2の作例はパイロットがよく見えて良いのだけれど、2人とも同じ方向を向いていて変化に乏しい感じ。その点で、F-4の作例は前席のパイロットが少し横を向いていて、生きている人間感があっていい感じ。
- T-4も前席と後席でポーズが違うみたい。
- イーグルとかF-1のパイロットが乗っていない作例は残念
- ノーズアートクイーンの1/20フィギュアはなぜ1/20なのか。単体フィギュアなら1/20は小さいが、飛行機模型の主流は1/32。1/20のエアロスバルなら合わせられるけど……
- 編集後記の(塚)さん、私も好きですT-33
- C-46とかフライングバナナが載っていたのもよかった
- セイバーの作例は、こう塗るのかと分かって面白かった
- F-104の作例はパイロットの目が描いてあるのが見えて良かった
「全般的に納得の行く良い本であったが……」
「が?」
「それで良いのだろうか?」
「は?」
「作例に納得すると言うことは、自分があえて作るまでもないと思うことを意味する。つまり模型のキットが売れない」
「えー」
「飛ぶ理由のような作例は問題ない。出発点として、手持ちパーツが違えば最初から同じものは作れない。このパーツを調達したいと思っても、プロとアマでは入手可能性に雲泥の差が出る。つまり同じものはまず作れないのが前提。たとえ同じパーツを持っていても、取り付け位置を変えるだけで印象は変わる。しかし、空自機のように実物が存在する場合、変化させるゆとりが少なすぎる。ただ通りすがりに見ていくだけの素人が見て分かる違いは出しにくく、そうなるとプロとアマの基本的実力差で見劣りするだけだ」
「じゃあ何?」
「プロってさ。あえてアマがやることを残しておく『意識的な隙』が必要かも知れない」
「隙って……」
「だからさ。本当は上手いけど、わざと下手に作ることも必要じゃないのかな。アマチュアが『オレの方が上手く作れる』と思えばキットを買ってくれる」
別の感想 §
「別の感想として、パイロットを乗せていない、あるいは乗せていてもバイザーを降ろして顔を見せない模型が多い」
「えー」
「パイロットがバイザーを上げている作例は大御所の松本州平さんのセイバーとMAX渡辺さんのスターファイター。(飛ぶ理由はそもそもバイザーなんてなくて、顔は丸見えだけど、それはそれで良いものだ)」
「それって模型としての見栄えは、顔が見えた方が良いってこと?」
「人が乗って飛ばす機械である生々しさが伝わりやすいわけだ」
「うーむ」
「実はそう考えると大型化した航空機は不利なのだ」
「機体に対して人が小さすぎて目立たないわけだね」
「そういう意味で比較的小さい古い機種の方が有利ということはあるかもしれない」
「何かそう思った理由ってあるの?」
「今組み立てが止まっているけど、1/72のI-16が凄く小さくてね。このサイズで1/72なのか! って驚きがあるけど、そのサイズで済むなら人も目立つよ」
「I-16って……」