「実はハッと気づいた」
「なんだよ」
- ヤマト1974最後の決戦は、濃硫酸の海の上、爆雷が降ってくる
- バルジ大作戦の最後の決戦は、ガソリンの上、ドラム缶が落ちてくる
「それがどうした?」
「だからさ。そう思えば以下のようにまとめられる」
「えー」
「そこから逆に考えると、実は見えてくるものがある」
「なに?」
「なぜガミラス本星の決戦で爆雷なのか」
「なぜ?」
「爆雷って円筒形で形状がドラム缶みたいなんだよ」
「ひ~」
「更に、凄くいろいろなことが分かる」
- バルジ大作戦は偵察機が隠された戦車を見つけるところから始まるが、ヤマト1974も第1話で偵察機が飛んでくる
- バルジ大作戦では、決戦で戦車隊は燃料を浪費させるための囮であるが、ヤマト1974の七色星団のガミラスファイターも囮である
- バルジ大作戦では子供の心配をするおっさんが出てくるが、ヤマト1974では孫の心配をする徳川が出てくる
- バルジ大作戦には捕虜の虐殺があるが、ヤマト1974にはバラノドンの虐殺がある
- 降伏勧告に「アホ」「馬鹿め」
- バルジ大作戦のドイツ軍はベテランがほとんどおらず若手ばかりだが、ヤマト1974も同じ
- バルジ大作戦には明確な目的地である燃料集積所が存在するが、ヤマト1974はイスカンダル
- どちらもタイムリミットが存在する
- バルジ大作戦は、目的地で燃料を受け取る予定だが、ヤマト1974は放射能除去装置
「つまり?」
「ヤマト1974の企画は西遊記を起点に新選組の要素を取り入れて最終的にバルジ大作戦を軸に据えて成立しているように思えてきた」
「まさか。偽装した敵兵はどうなのさ。ヤマト1974には出てこないよ」
「そこなのだが。実は、石津嵐版には敵の手先になった島が戻ってくる展開があり、やひおあきら版には、ドリルミサイルで敵兵が潜入する展開がある」
「ひ~」
しかし §
「しかし、ヤマト1974はバルジ大作戦では描かれていない段階に踏み込む」
「ドイツ軍は燃料集積所に行けなかったけれど、ヤマトはイスカンダルに到着するのだね」
「その前に、爆雷を切り抜けてしまう」
「確かに」
「するとミサイルだ。しかしバルジ大作戦の冒頭でもV2号などの模型が出てきてミサイル戦の補助線が引かれている。だから、ヤマトも煙突ミサイルで応戦する」
「ひ~」
「結果は都市の虐殺だ。実はバルジ大作戦でもヤマト1974でもここは同じ。バルジ大作戦ではロンドンを焼き尽くしたと言葉で説明されるがヤマト1974は実際に都市の壊滅が描かれる」
感想 §
「ドラム缶を上から落とすところは、子供の頃に見た時からよく覚えていた。なのにそれとヤマトの爆雷を関連づけることをしてこなかった。痛恨だ」
「ひ~」
オマケ §
「あっ!」
「なんだよ」
「バルジ大作戦の最終決戦で勝つのは砲塔が無くなっている戦車に乗った男達」
「それで?」
「ヤマト1974の最終決戦で勝つのは第三艦橋が無くなっている戦艦に乗った男達
「ぎゃふん」
「つまりさ。第三艦橋が溶け落ちるのは、濃硫酸の海だという演出ではあるが、それだけではなかったのだ」
「ひ~」
オマケ2 §
「2012年最後のダジャレは妖怪人間ベムラーゼだった」
「2013年はどんなダジャレで始まるのだ?」
「仮面ライダースカルダートにするかな」
「どっちもさむい……」