「むらかわさんのヤマトコミックの同人誌があるか見てこようと思って、新宿のコミックZINに寄ったよ」
「それで?」
「全部言う前に一瞬で売り切れと言われた」
「ぎゃふん」
「悔しいので同人誌を2冊買ってきた」
「『ちかいの地球』『そして、星へ行く艦』の2冊だ」
「『ちかいの地球』は前に話題にしたよね」
「ちかいの地球の元ネタはちかいの魔球。装丁はサンコミ風だ」
「『そして、星へ行く艦』は?」
「元ネタは『そして、星へ行く船』。新井素子だ。装丁はコバルト文庫風」
「新井素子って……。コバルトって……」
「だからさ。ヤマト2199の底を踏み抜いてウルトラセブンに行って帰ってきたのだが、実はこちらの同人誌は底を踏み抜くと1960年代のちばてつやの野球漫画か、1980年代の少女小説に至ってしまったわけだ」
「えー」
「底を踏み抜くと、とんでもない場所に連れて行かれるのが同人誌を含め、ヤマト2199の特徴らしい」
オマケ §
「なんで、今になって同人誌ショップに行ったの?」
「その前に、ヤマトファンのはやたまさんと会って話をしていたのだ。そのついでに」
「同人誌ショップに行った感想はどうだい?」
「100%場違いな場所に来た、だな。ほとんど元ネタが分からない」
「えー」
「ミリタリー本もあったけど全然響いてくるものがなかった。視点の持ち方がまるで違うらしい」
「萌えをまたいで通る君らしいね」
「流行っている萌えキャラも何も知らないから、100%アウェイ感だ」
「つまり、スペースウルフは萌えているのだね?」
「いや、萌えてないから」
「でもさ。流行っている萌えキャラにヤマト2199キャラも含まれるならそれだけは君も知っていることになるじゃん」
「あ……」
オマケ2 §
「じゃあ、セブンの時代にダイブしたように、ちばてつやの時代や、新井素子の時代にダイブするかい?」
「いや別に」
「なんでだよ」
「新井素子の時代は、リアルタイムで生きてきたから知っている。ちかいの魔球は逆に古すぎて自分の原点探しにはあまり関係してこない」
「ぎゃふん」
「その点で、子供時代にどっぷり浸ったセブンとは違うよ」