「わっはっはっは」
「何が楽しいんだ?」
「楽しませてくれるねえ」
「ネギま!に出てきたっぽいエヴァちゃんの旧居? それとも、信用するなといいつつすぐ信用する九朗丸ちゃん?」
「いやいや。人魚の肉だよ」
「は?」
「人魚の肉の伝承は作品内設定というわけではなく、もともと存在する」
「それで?」
「しっかり、若狭の八百比丘尼と結びつくとはね。西洋妖怪の弟子の物語にしては、楽しいじゃないか」
「なるほど。そこが君のツボか」
「しかも、1400年前を縄文と間違える主人公」
「そこが面白いの?」
「歴史に興味が無い素人なんて、自分が産まれる前の昔は全部昔だ。だから、恐竜と原始人が共存する過去像がゴロゴロあるわけだ」
「ヤマト1974第4話のワープでも恐竜と原始人が出てくるよ」
「一緒にはでてこない。時代が同じではないことを松本零士は分かってるはずだ」
「じゃあ、1400年前って君は分かるの?」
「あまり良くは分からない」
「ほら。君だって分からない」
「あのね。関東の方はあまり詳しい歴史が残ってないことが多いのだ。1400年前というと、郷土史的にはこの辺に関してはほぼ史料が無い。あるのはおおむね室町以降だね。鎌倉時代にも地名に言及している史料はあるのだけど」
「良く分からないからその話はパス」
「あとね、あのおっさんの家。廃墟にこたつがあって本が積んである」
「本が積んであるといいわけ?」
「そこはいいな」
「そんなに?」
「ネギま!を読み続けようと思った理由の1つは大図書館だ」