「良い編集者との出会いは運だよね。うんうん」
「それは別の漫画だ」
「アホガールいいよね。アホで。風邪とバナナだけでここまで話を引っ張れるか」
「それも別の漫画だ。UQ HOLDER読め」
感想 §
「今回はついに来たネギま!とのリンクを描く因縁話という感じだろうね」
「そこがポイントか」
「いいや。そこは実は本当の見せ場ではない」
「どこだよ」
「現在の刀太は災厄の萌芽であり、そのことは実はそれまでの敵対関係を超えて全員で共有されている。これまで読者が感情移入してきた刀太は、今や作品から異物視されている。痺れるねえ。この突き放した感覚がいいじゃないか」
「いいのか」
「共闘を申し出る南雲と、それを蹴る夏凛もいいね。その微妙な関係が面白い。災厄を災厄と認識する立場は共有しているが、誰がどう解決するかは同意していない。その的でも味方でもない第3の中間的な立場が描かれるのもいいねえ」
「ネギま!でエヴァが言っている通り、100%の善も悪もないわけだね」
「そうそう。100%の善でも悪でもない相手に対しては何をやっても100%の解答たりえない。泥にまみれて前に進むしかない。南雲が本来の敵に共闘を申し入れるのは泥をかぶることだが、それを蹴る夏凛の行為もやはり泥をかぶる行為だ」
「この後の展開を予測してくれ」
「伏線無用の規格外男、ラカンが前置き無しに出てきて、一発殴って暴走を止めておしまい」
「嘘つけ!」