「樋口一葉は吉原の近くに住んでいたんですよ」
「ほー、よく知ってるな」
「俺もそう思う」
「それは関係ないから。君が樋口一葉記念館行ったことがあるからと言って、それは関係ないから」
「おまえも同人形にしてやろうか!」
「それも関係ないから。君が聖飢魔IIのCD買ったことがあるからって、それは関係ないから」
「でも、一番凄いのはアホガールだよね。多数決で否定されても結局アホ」
「それも関係ないから。君はいくらアホでアホ仲間も、それは関係ないから」
感想 §
「さて、今回はいろいろ面白いぞ」
「どのへんが?」
「前回の引きで予感させたものが全てひっくり返る。単なる腕相撲勝負に縮退してしまうのだが、背景に地球が見えてスケールが大きいのか小さいのか分からない」
「大きいのか小さいのか。君の感想をはっきりさせたまえ」
「さりげなく、南雲さんに何かがあると臭わせたり、刀太の中に別の誰かがいることを示唆したり、いろいろと新しい伏線を張りまくりだ。夏凛も刀太を見直していくが、そうなると刀太の奪い合いが発生する可能性もある。話が全く決着しない」
「グダグダだな」
「逆説的に、そのグダグダ状況で腕相撲にこだわった男2人は逆に清々しくて気持ちが良いのだよ。そういう気持ちよさを感じるエピソードであった。つまり感情移入の余地があるいい話だったと思うよ」