「どういうことだい?」
「Gアーマーの残ったパーツで合体マシン1号と称するインチキメカを作って見て、ハッと気付いた。凄くこれははまる」
「どういうことだい? アオシマの合体マシンシリーズとは、マッハバロンやザボーガーであって、ガンダムではないだろう?」
「そもそもガンダムはアオシマではない……のだがダイターンやイデオンはアオシマだという意味で隣接する立場にある」
「なんとっ!」
「アオシマの合体マシンシリーズの特徴はこんなところだ」
- ロボのパーツがどこかに入っているが、全て入っているわけではない (組み方によってはロボのパーツ抜きでも良い)
- スケール無視。全くサイズの違う部品が同居する
- 飛行機なのか車(戦車)なのか良く分からない
- 武器なのかも良く分からない
- 自由奔放で何でもあり
- 正しい唯一の形が存在しない (創意工夫でどんな組み合わせにしても良い)
「Gアーマーは?」
「ほとんどかぶる」
- ガンダムのパーツが入っているが、全ては言っているとは限らず、入っていない組み方もあり
- サイズを無視している部分があり、スケール無視と言える
- 飛行機なのか戦車なのか良く分からない(GブルもGスカイもあるよ)
- 自由奔放で何でもあり
- 正しい唯一の形が存在しない (創意工夫でMA形態までありだ)
「ともかく、Gアーマーの自由奔放さはまさに合体マシンだな。GブルやGスカイですら、1つの決まった形にならずイージーが存在する。それどころとか、即興でやってみたとしか思えない下半身だけGパーツ装着状態のMA形態のガンダムまである」
「その自由さはまさに合体マシンということだね」
なぜ1/250なのか §
「そう考えると、このGアーマーの旧キットが1/250という中途半端なスケールになる理由も分かる」
「なんて?」
「合体マシンならキットは4分割が妥当。それを強引に1キットにまとめると、どうしても全体が小さくならざるを得ない」
「4つ買うとガンダムが完成します。余りパーツでGファイターでもGブルイージーでもGスカイイージーでも作れます……という形態が妥当だったわけだね」
「でもね。当時の気分としてそれは受け入れられない。だから時代はコアブースターに流れていく」
「コアブースターだと、イメージソースは合体マシンではないね」
「そうだ」
「何だと思う?」
「大型機と小型機が合体した飛行機のイメージは、ずばり、ルナキャリアだ」
「なんでルナキャリアと断言しちゃうの?」
「バンダイがムーントランスポーターとして模型化しているからだ」
「分かった。アオシマの合体マシンをイメージソースとしても、ガンダムの模型はバンダイだ。だから、アオシマ模型をイメージしたメカは、バンダイ模型をイメージしたメカにアップデートされる必要があるわけだね」
余談 §
「そうすると、コアブーの戦闘機が先頭に付く形態のイメージソースはスカイダイバーだということも何となく見えてくる」
「スカイダイバーか!」
「それもバンダイの模型だ」
「ううむ」
「そもそも、スカイ1とコアファイターって、ちょっと全体のシルエットに似てるところがあるしな」
「ひ~」
「だからね。コアファイターの中からミニメカは登場しない。スカイ1からミニメカが出てくるスカイ1のキットはイマイ製でバンダイではないからだ」
「ひ~」
「むしろ、戦闘機自身がミニメカになるのがバンダイ的アプローチ。テスター4号に入っているミニテスター1号みたいに」
「分かった。だからコアファイターはミニメカになって、コアユニットとしてGアーマーの中に入るわけだね」
メーカーのカラーの問題 §
「だから、アオシマの世界観で行くと、飛ぶための翼と走るためのキャタピラが両方付いていることはごく普通。そんなメカがゴロゴロあるのがアオシマ。でも、バンダイはもっとストイックで、そこまで変なことはしない。陸戦兵器なら陸戦兵器らしくまとめていく」
「バンダイならゼロセンマシンとタイガーマシンは合体しないわけだね」
「もっともガンダムMk2とGディフェンサーは合体するけどな」
「ぎゃふん」
「まあ、あれはアニメのオフィシャル設定だから踏襲せざるを得ないだろうけど」
「バンダイには1/48のAFVキットを扱っていた過去があるからストイックなのかな?」
「それを言ったらアオシマだって1/700のWLシリーズがあるぞ」
「ひ~」
「やはりメーカーのカラーの差ではないのかな」
オマケ §
「そういう意味ではキャタピラ付きの宇宙戦艦ヤマトのイメージイラストを小林誠さんは昔描いている。あれはアオシマ的だ。バンダイ的な趣味ではなかろう」
「ひ~」
「でも今思い付いた。キャタピラ付きの宇宙戦艦ヤマトこそ、今の時代に必要なものだろう。バンダイさん、新メカコレの番外編で模型化して下さい。Gアーマーを既に模型化した貴社なら、たやすいはずです」
「他力本願のお願いモード来た!」
「言うだけならタダなんで」
「ひでえ割り切り!」