突然ひらめいたのでメモ。
スレッガー・ロウは最初WBの主砲を撃っていたのに、その後でGファイターに乗っているわけで、これは描写として変です。砲手とパイロットではかなり違う立場であり、兼任はあまり考えられません。
しかし、以下のように解釈すると、もしかしたら整合するのかも。
- 砲兵は基本的に戦車も戦闘機も扱わない。しかし、自走砲は扱う
- スレッガーがもともと砲兵だったとすると、自走砲を扱えるとしても不思議ではない
- 自走砲に相当する宇宙機があるとすれば、それを扱う者はパイロットと呼ばれるかもしれない
- 従って、砲兵として主砲を扱いつつ、宇宙機のパイロットであることは可能
- その解釈を推し進めると、Gファイターの扱いは自走砲相当の支援火器 (戦車に相当するガンダムとは違う)
しかし、そう考えるとなぜ直接戦闘役のアムロが支援役のスレッガーと合体して共同で戦闘できるかが不思議です。
そこで、もう1つ閃きましたよ。
ならば以下のようにも解釈できます。
- スレッガーの加入で明瞭な諸兵科連合(コンバインド・アームズ)の考え方がWB隊にもたらされた
そうなると更にもう1歩踏み込めます。
なぜスレッガー1人がジャブロー出発前にWBに乗り込んだのか。まとまった人数ではなく、なぜスレッガー1人なのか。
- スレッガーが乗り込んだのは、諸兵科連合(コンバインド・アームズ)の考え方を啓蒙するためである。実践は各人が行うので、啓蒙者は1人でよい (集団で乗り込む必要は無い)
だとすると、そこから逆算してジャブロー出発前のWBには諸兵科連合(コンバインド・アームズ)の考え方が無かったことになります。
つまり機種の使い分けができていなかったわけです。
- 支援向きの機体も直接戦闘で使用することが多い
- 役割を分担させず、汎用性の高い高性能機のガンダムに多くの役割を押しつけがちであった
実際、ガンダムでなくても良さそうな以下の作業にガンダムが動員されています。
- 部品の運搬
- 残った部品をスーパーナパームで焼き払う
- 要塞攻略に使う
問題は最後の1つ。要塞攻略です。
アムロは最初、命令違反でガンタンクで出撃しています。ブライトの判断は「グフが来るだろうからあらかじめガンダムで出撃」でしたが、要塞攻略にはガンダムよりガンダンクの方が向くのはおそらくその通り。アムロの判断は間違っているとも言えません、この時点で、アムロは既に兵科の違いに気付きつつあった可能性がありますが、ここで『気づきの芽』が摘み取られます。
そうすると更に解釈できます。
セイラはGファイターを支援火力では無くMSの同類として扱ってしまい、結局マチルダの死に何もできなかったと泣きます。これはGファイターの使い方が悪かったという要素があるはずです。
そして、ビグ・ザム戦でのスレッガーとアムロの協調攻撃は、支援火力で突破口を開いて主力兵器が突っ込む形になります。スレッガーが敵に接近しすぎるのは火力が有効になる距離まで接近しないと支援にならないからで、その点を考えに入れれば実に砲兵らしい支援を行ってスレッガーは死んだわけです。(無謀ではあるが)
更に §
そのように考えるとセイバーフィッシュにスレッガーが乗っている描写は正しいのかどうか分からなくなります。
- 実は不適切な描写だった
- 実はセイバーフィッシュも自走砲に相当する移動する支援火器だった
後者だとするとセイバーフィッシュが支援するはずだった兵器とはなに?
オマケ §
「これ正しいのかよ」
「しらん」
「しらんって……」
「ガンダムのような架空の話はオフィシャルが決めた解釈がどんなにつまらなくてもクソでも正しいことになる。まあ現実もどんなにつまらなくてもクソでも実際に起きたことが事実だけどな」
「ひ~」
「というわけで、異端の宇宙世紀へようこそ」
「またそれかい」
オマケ2 §
「後者だとするとセイバーフィッシュが支援するはずだった兵器とはなに?」
「は?」
「いやね。宇宙世紀史では、ジオンが攻めてくるまで大きな戦争は無いわけよ」
「それで?」
「すると、軍事予算は削られる」
「それで?」
「複数の用途を兼任する兵器が使われる」
「何がいいたい?」
「戦闘機と爆撃機を作らないで、戦闘爆撃機を作るわけだ」
「だからなんだよ」
「セイバーフィッシュが支援するのもセイバーフィッシュ……という形でも矛盾がない。爆弾装備のイーグルを護衛する戦闘機もイーグルだったりするような話と同じだな」