「実は正解が分かってしまったので書いた直後であるが内容を改訂する」
「疑問で終わる話から確定で終わる話に変化したのだね」
「その通り。確定できた」
改訂本文 §
「きむらさんに教えて頂いた資料をつい見入ってしまった」
「何を見ていたんだい?」
「でもさ。中野村だろ? 遠いだろ? 君に主要な興味からは外れるだろう?」
「うむ。そうだ。最近の中野通いは激しいが、それでも中野は主要な興味ではない。中野は大好きだが遠すぎる」
「じゃあ関係ないじゃないか」
「いや、ページ左の川に神田上水と書いてあれば捨て置けない。それはご近所の川なのだ」
「えー」
「問題は地図の左下で神田上水が分岐していることだ」
「その分岐はどこかってことだね」
「そうだ。主な候補は以下の3つ」
「それで?」
「実はこの3つではなかった。他の候補であったのだ」
「それはなに?」
「桃園川への分岐だ」
「なぜ分かったの?」
「実は柏木村の地図を見ていた」
「それで?」
「この地図の左端に神田上水が描いてあるだろう?」
「うん」
「そこから左に分岐が描かれている」
「うん」
「その分岐と中野村の地図の分岐は同じ分岐だったのだ」
「証拠は?」
「中野村の地図には寶仙寺という寺が書いてある」
「柏木村の地図には書いていないよ」
「でもね。明治期の地図で柏木から西への分岐(桃園川の分岐)を見ると、丁度その位置に寶仙寺が存在するのだよ」
「なんという複合技だ」
「この寶仙寺が現在でいう宝仙寺にあたる。寶は宝の旧字だから、寶仙寺=宝仙寺ということになる」
「まさにピッタリだね」