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2015年06月14日
トーノZEROアニメ雑記total 840 count

今改めて【わが青春のアルカディア】論

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「よろしい。この映画のDVDをさる理由により買ってまた見たが、いろいろ思うところがあるので論じよう」

「どう論じるんだい?」

「この映画の特徴は盛り上がりを全て潰すという方法論だ。盛り上げては潰す盛り上げては潰す。この繰り返し。最後の盛り上がりは、イルミダス艦隊の旗艦にハーロックが乗り込んで【これが海賊の戦い方だ】と見得を切るのだが、その最後の盛り上がりさえその後で宇宙葬のシーンを入れて潰す。ハーロックは実際には負け犬であり、マーヤを助けられないし、ゾルとの約束も果たせない。エメラルダスは顔に傷。せっかく助けたトカーガ人はみんな飛び降りて死ぬ。トカーガ最後の女性は既に瀕死で助けても死ぬ。何も良いところが無い」

「でも、それが良いのだね?」

「そうそう。徹底的な浮ついたお子さまランチの否定だ。つまり大人の映画だ」

「大人の映画とは何を意味するわけ?」

「この映画、一見3世代の映画に見えるが実際は2世代」

「えっ?」

「つまりだね。ファントムFハーロック=ゼーダ=父なのだよ。当初ハーロックとトチローは、ファントムFハーロックを見上げていた。ところが、実際の戦争状況で自分の力で生きる必要に迫られ、父を殺して大人にならなければならない状況に追い込まれた。だから、ハーロックとトチローは、2人の友情の証である照準機で父なるゼーダを倒させねばならない。ところが父なるゼーダは味方なのだ。倒されることを通じて味方である立場を自己主張する。だから、ゼーダ艦の爆発で空間が歪んでアルカディア号を守る」

「ムリグソンは?」

「あれは、若い彼らを排斥する冷たい現実の象徴なのだ」

「トランターは?」

「実は、トランターの言動は凄く正論なのだ。間違っていたわけではない。だが、若いハーロックはそれが分からない。ゼーダから見るとトランターの言動は小粒過ぎて面白くない」

「結果的に悪役に見えるだけなのだね」

「大人になるというのは、トランターを肯定することでもあるんだよ」

「だから、最終的にこの映画で要求された結末は、父殺しとなるゼーダ殺害であって、トランター殺害ではないのだね?」

「どれほど嫌な奴であっても、ハーロックはトランターを殺しに行かない。そういうことだ」

「話はそれだけ?」

「まだあるぞ」

「えっ?」

「つまり石原裕次郎そのものが父であり、石原裕次郎映画を見て育った世代が子なのだ。そして、この映画は子が作る」

「石原裕次郎の子供達が行くのか」

「そうだ。そういう意味でも2世代の映画なのだ。上の世代へのリスペクトを入れつつ、それを乗り越えるために苦闘する若い世代の戦いが、この映画そのものなのだ」

「つまり、冒頭に石原裕次郎が登場してそれっきりなのは、【俺達はこれを乗り越えるぞ】って意思表示なのだね?」

「だから、これはスタンレー山脈を乗り越えるという話になっている。そして、実際に乗り越えたかどうかは示されない。それは石原裕次郎そのものが本来は乗り越えるべき対象だからだ」

「で、実際に乗り越えたと思う?」

「それは、もっと石原裕次郎映画を見てから考えるとするよ」

敵味方の軸論 §

「コミック版のキャプテンハーロックは、ハーロックとラフレシアが意気投合して終わってしまう。つまり、本質的に地球を守る話ではないのだよ。地球にもマゾーンにも唾棄すべきダメな奴はいて、それと交わらずに高潔に生きようとする者は地球にもマゾーンにもいるわけだ」

「それで?」

「だから敵味方の軸が実は違う。地球が味方でマゾーンが敵ということではない。敵と味方は陣営に関係なくいるのだ」

「だからどうした」

「わが青春のアルカディアはそういう意味で、最もストレートにコミック版のハーロックの思想性を受け継いでいる」

「地球人のトランターは敵だが、イルミダス人のゼーダは味方というねじれがあるのだね」

「実際に特徴的なのは酒場の喧嘩だ。あの喧嘩、別に地球人とイルミダス人が殴り合っているわけではない。イルミダス人どうして殴り合っていたりもする。実際の軸は、地球対イルミダスになっていないのだよ」

「分かった。だから【己の信じるもののためにだけ戦え】なのだね」

「そうだ。地球のために戦うことは否定されている。そういうものではないのだ」

「実際に、地球は【おまえらなんて要らないからどっか行け】と言ってきて追い出されるわけだね」

「そうだ。決闘を申し込まれた以外、ゼーダの方がずっと善良だ」

「なるほど」

「であるから、マーヤは死なねばならない。マユちゃんはオカリナを持ってアルカディア号に乗り込んで保護されたが、マーヤは死ぬ。マーヤが生きていたら、ハーロックはダメな地球であっても、それでも守って戦わねばならないからだ」

「つまり、TVシリーズ宇宙海賊キャプテンハーロックとは全く異質なのだね?」

「そうだ。ダメな地球を飛び出した理由は地球を守るためではない。己の信念で生きるためなのだ」

「そこに歴然としたギャップがあるわけだね」

オマケ §

「うん。やっと分かった」

「なにが?」

「マーヤという名前は浮いていた。ミツバチかよと思ったけどね。実際はマユちゃんの変形なのだ」

「トチローの娘とハーロックの恋人ではまるで違うよ」

「ハーロックにとって大切な女性という意味では同じなのだよ」

父論 §

「TVシリーズ宇宙海賊キャプテンハーロックだと、ハーロックが父で台場が子供なのだがね」

「だから敵のラフレシアは女なのだね」

「そう。でも、わが青春アルカディアでは、敵は男のゼーダになる。父殺しの対象になるからだ。彼は父として男性性を自己主張しなければならない」

「じゃあ、ラフレシアは?」

「ハーロックのパートナーとして女性性を発揮しなければならない」

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「どう論じるんだい?」

「この映画の特徴は盛り上がりを全て潰すという方法論だ。盛り上げては潰す盛り上げては潰す。この繰り返し。最後の盛り上がりは、イルミダス艦隊の旗艦にハーロックが乗り込んで【これが海賊の戦い方だ】と見得を切るのだが、その最後の盛り上がりさえその後で宇宙葬のシーンを入れて潰す。ハーロックは実際には負け犬であり、マーヤを助けられないし、ゾルとの約束も果たせない。エメラルダスは顔に傷。せっかく助けたトカーガ人はみんな飛び降りて死ぬ。トカーガ最後の女性は既に瀕死で助けても死ぬ。何も良いところが無い」

「でも、それが良いのだね?」

「そうそう。徹底的な浮ついたお子さまランチの否定だ。つまり大人の映画だ」

「大人の映画とは何を意味するわけ?」

「この映画、一見3世代の映画に見えるが実際は2世代」

「えっ?」

「つまりだね。ファントムFハーロック=ゼーダ=父なのだよ。当初ハーロックとトチローは、ファントムFハーロックを見上げていた。ところが、実際の戦争状況で自分の力で生きる必要に迫られ、父を殺して大人にならなければならない状況に追い込まれた。だから、ハーロックとトチローは、2人の友情の証である照準機で父なるゼーダを倒させねばならない。ところが父なるゼーダは味方なのだ。倒されることを通じて味方である立場を自己主張する。だから、ゼーダ艦の爆発で空間が歪んでアルカディア号を守る」

「ムリグソンは?」

「あれは、若い彼らを排斥する冷たい現実の象徴なのだ」

「トランターは?」

「実は、トランターの言動は凄く正論なのだ。間違っていたわけではない。だが、若いハーロックはそれが分からない。ゼーダから見るとトランターの言動は小粒過ぎて面白くない」

「結果的に悪役に見えるだけなのだね」

「大人になるというのは、トランターを肯定することでもあるんだよ」

「だから、最終的にこの映画で要求された結末は、父殺しとなるゼーダ殺害であって、トランター殺害ではないのだね?」

「どれほど嫌な奴であっても、ハーロックはトランターを殺しに行かない。そういうことだ」

「話はそれだけ?」

「まだあるぞ」

「えっ?」

「つまり石原裕次郎そのものが父であり、石原裕次郎映画を見て育った世代が子なのだ。そして、この映画は子が作る」

「石原裕次郎の子供達が行くのか」

「そうだ。そういう意味でも2世代の映画なのだ。上の世代へのリスペクトを入れつつ、それを乗り越えるために苦闘する若い世代の戦いが、この映画そのものなのだ」

「つまり、冒頭に石原裕次郎が登場してそれっきりなのは、【俺達はこれを乗り越えるぞ】って意思表示なのだね?」

「だから、これはスタンレー山脈を乗り越えるという話になっている。そして、実際に乗り越えたかどうかは示されない。それは石原裕次郎そのものが本来は乗り越えるべき対象だからだ」

「で、実際に乗り越えたと思う?」

「それは、もっと石原裕次郎映画を見てから考えるとするよ」

敵味方の軸論 §

「コミック版のキャプテンハーロックは、ハーロックとラフレシアが意気投合して終わってしまう。つまり、本質的に地球を守る話ではないのだよ。地球にもマゾーンにも唾棄すべきダメな奴はいて、それと交わらずに高潔に生きようとする者は地球にもマゾーンにもいるわけだ」

「それで?」

「だから敵味方の軸が実は違う。地球が味方でマゾーンが敵ということではない。敵と味方は陣営に関係なくいるのだ」

「だからどうした」

「わが青春のアルカディアはそういう意味で、最もストレートにコミック版のハーロックの思想性を受け継いでいる」

「地球人のトランターは敵だが、イルミダス人のゼーダは味方というねじれがあるのだね」

「実際に特徴的なのは酒場の喧嘩だ。あの喧嘩、別に地球人とイルミダス人が殴り合っているわけではない。イルミダス人どうして殴り合っていたりもする。実際の軸は、地球対イルミダスになっていないのだよ」

「分かった。だから【己の信じるもののためにだけ戦え】なのだね」

「そうだ。地球のために戦うことは否定されている。そういうものではないのだ」

「実際に、地球は【おまえらなんて要らないからどっか行け】と言ってきて追い出されるわけだね」

「そうだ。決闘を申し込まれた以外、ゼーダの方がずっと善良だ」

「なるほど」

「であるから、マーヤは死なねばならない。マユちゃんはオカリナを持ってアルカディア号に乗り込んで保護されたが、マーヤは死ぬ。マーヤが生きていたら、ハーロックはダメな地球であっても、それでも守って戦わねばならないからだ」

「つまり、TVシリーズ宇宙海賊キャプテンハーロックとは全く異質なのだね?」

「そうだ。ダメな地球を飛び出した理由は地球を守るためではない。己の信念で生きるためなのだ」

「そこに歴然としたギャップがあるわけだね」

オマケ §

「うん。やっと分かった」

「なにが?」

「マーヤという名前は浮いていた。ミツバチかよと思ったけどね。実際はマユちゃんの変形なのだ」

「トチローの娘とハーロックの恋人ではまるで違うよ」

「ハーロックにとって大切な女性という意味では同じなのだよ」

父論 §

「TVシリーズ宇宙海賊キャプテンハーロックだと、ハーロックが父で台場が子供なのだがね」

「だから敵のラフレシアは女なのだね」

「そう。でも、わが青春アルカディアでは、敵は男のゼーダになる。父殺しの対象になるからだ。彼は父として男性性を自己主張しなければならない」

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