「小林誠さんがTwitterで呟いていた【貨物船○きのデータ】という言葉が引っかかってな」
「それで?」
「いったい○には何が入るのか」
「考えるようなことか?」
「そして気づいた【ざ】だ。【貨物船ざき】。これしかない」
「違うと思うぞ」
「そうしたら、夢想が止まらない」
「どんな夢想だよ」
「宇宙戦艦ヤマトスピンオフ【貨物船ざき危機一髪】」
「どんな内容だよ」
「【貨物船Yにしざき】通称【貨物船ざき】が貴重な鉱物を輸送中に、宇宙嵐に遭って航行不能になる。救難信号をキャッチして、海賊が接近してくる。いちばん近いのはクルーザーやまとだが、やまとは接舷時の事故でオーナーが死んでしまう。残ったロボットにはエンジンを起動する権限がない。次に近いのは貨物船コバヤシマルだが、海賊とどちらが先に到着するか分からない。しかも、非武装のコバヤシマルで海賊に対抗できるかも分からない。下手をするとコバヤシマルごと海賊にやられる。そこに再び宇宙嵐が。どうなる【貨物船ざき】、頑張れ【貨物船コバヤシマル】」
「で、どんな結末になるの?」
「宇宙嵐の隙間をぬってコバヤシマルが救助成功。海賊は嵐に阻まれて一歩遅れる。だが、嵐が収まってから海賊は追撃してくる。コバヤシマルは貨物船ざきを曳航しているからスピードが出ない。そこに海軍がやっと到着して追ってきた海賊船を撃沈。ハッピーエンド」
「なんで軍艦を主役にしないの?」
「つまんないから」
「非武装船で武装した相手を出し抜くから面白いってことだね」