「最初のヤマトは乗組員114名。ヤマト2199は999名」
「それで?」
「三当直でこの程度の大きさの艦なら999名ぐらいが妥当だろう……という設定らしいぞ」
「設定がより妥当な方向に変化しているわけだね」
「だけど、2017年現在の妥当なヤマトを考えると、どうも話が変わってくると気づいた」
「なぜだい?」
「人工知能の進化が進行中だからだ。人間の出番は減る一方だ。三当直で常時人を貼り付ける意味があるのだろうか。人工知能で対処できない問題が起きるまで人は寝ていても良いのではないか。その時は叩き起こして呼べば良いのではないだろうか」
「なるほど。湯水のごとく人を並べる時代は既に過去なのだね」
「とっくの昔に過去さ」
「それで?」
「そうすると以下のような感じになってくる」
- 三当直は否定される。同じ役目を持った人間を3人乗せる意味はない
- 一つの役目を持ったスタッフが一人きりでは有事に困るから予備のスタッフは必要だが、予備は専任ではないだろう。役目を掛け持ちしていて、役目の数と比較して人数はそれほど多くないだろう
- 意思疎通の都合で、みんなが起きている時間、当直以外はみんな寝ている時間はあるだろう
「つまりなんだい?」
「そこから逆算すると、逆に以下の設定は納得が行く」
- ヤマト乗組員は百名前後
- みんな寝ている艦内時間での【夜】の時間は存在する
- 最悪古代だけでヤマトは動かせる
「それが2017年的なリアリティを持った宇宙戦艦ヤマトってことだね」
「ヤマト2199的なリアリティは既に【古い】領域に入りつつあるのかもしれない」
「今は、放射能描写を忌避するようなやり方はもう望まれず、正しい放射能描写が期待されるわけだね」
「まあ、それは【可能なら】という話だろうな。フクシマは危険だと言わないと袋だたきに遭う業界もあるらしいし」