「PCとスマホの接続用のMicro USBケーブルに問題があって、近くの店に買いに行ったがアホらしいので帰ってきた」
「なんで?」
「製品の半分以上がUSB-C対応だし、少数のMicro USBも含めて綺麗な箱に入ってやたら高いし」
「どこにでも転がっている普通のMicro USBケーブルが欲しかっただけなのだね」
「そうそう。こんなもののために500円以上は出したくない」
「それで?」
「ジャンクケーブルを漁って探したらデータ転送はできない等の問題があって、結局Xbox Oneのコントローラの接続に使っていたケーブルを持って来て使った」
「ふーん。それで?」
「この騒動で思ったが、みんな何か勘違いをしている」
「綺麗な箱に入れて何か意味ありげに売れている高価なUSB-Cケーブルをみんな買うという幻想だね」
「でも、そういう幻想なら前にも見たな」
「どんなとき?」
「昔ね。USBスピーカーを買おうとしてショップに行ったらアナログスピーカーばかり並んでいて愕然としたことがある。何とか言う携帯音楽プレイヤーが流行った頃だな。そのプレイヤーはUSBに対応してなかったのでアナログスピーカーばかりになったらしい」
「それもふざけた話だね」
「そう。いくら流行っていても、店頭がそればかりになるとそれ以外の客が困る」
「結局、ネット通販に頼るようになるわけだね」
「リアルショップが自分で自分の首を締めているようなものだ」
「迷惑な話だね」
「そうそう。ああいうブランドも迷惑だけどさ。その尻馬に乗って偉くなった気分の人たちはもっと迷惑。むしろ、そっちが社会的な問題だろう」