「さて、横浜にはまだ行っていない場所が多くある」
「それで?」
「そんなとき、世界の帆船模型展が横浜で行われるという情報をキャッチした。何と場所は横浜みなみ博物館、目の前が日本丸」
「まとめて見られてお得だね」
「だが甘かった。旧横浜船渠2号ドックまで見られたからだ」
「なんで? 別の場所まで行ったの?」
「いや。みなとみらいの駅を降りて横浜みなと博物館に行こうとしたら目の前にあった」
「なんという偶然」
旧横浜船渠2号ドック §
「歩いていたら妙な巨大な溝が見えてね」
「それで?」
「ドックに見えた。まさかと思ったら旧横浜船渠2号ドックだった」
「それでどうしたの?」
「寄り道を決めて下まで降りてみたよ」
「えー」
「結局、凄い貴重品だと分かった。いろいろ学べることはあった」
「良かったわけだね」
「でも公園として整備するためにだいぶ壊されているな……とも思った」
「えー」
第40回「世界の帆船模型展」 §
「というわけで、ここが本題。ともかく船の模型を見た」
「感想は?」
「予想以上に良かった。これだよこれ。これが見たいものだった」
「他に感想は?」
「会場の年齢層高すぎ」
「えー」
「たぶん、これは貴族の趣味。今の日本で貴族のように生きられるのは年寄りだけ」
横浜みなと博物館 §
「会場の年齢層低すぎ」
「えー」
「学校で見学に来ているようだった」
「なんてこった」
「しかし船だらけの展示で非常に良かったぞ」
柳原良平アートミュージアム §
「柳原良平って誰だと思った。凄く縁遠い人だと思った」
「それで?」
「でも、トリスを飲んでHawaiiへ行こう!の人だった。とても親しみがあった」
「トリスのおっさん描いた人かよ」
「結局、他の絵を見て思ったのはこの人は船が描ける。そして、世の中には船が描ける人と描けない人がいる」
「リアルさじゃないんだね?」
「違う。センスの問題」
日本丸 §
「やはり船はいい。船内の見学コースを一巡りした。先行した人に解説者が付いていたので、ついでに付いていった」
「何か感想はある?」
「こんなところには住めない。が、住んでまで行きたい場所が昔はあったのだろう」