「実は最近【躍進の杉並】と名の付く本が複数あることに気付いた。1冊は手に入れた」
「それはどんな本だい?」
「各年代の杉並のいろいろな写真だ。手に入れたのは昭和28年版」
「具体的にどんな本なのだい?」
「こんな感じ。昭和28年の高三小も下高中も載っているぞ」



「下高中は珍しいね」
「すぐ向陽中に改名してしまうからね。下高中名義の写真は珍しいと思うよ」
「それで、【東京大観】がどうしたって?」
「実は【東京大観】と名の付く本が年代ごとにいっぱいある。東京大観、大東京大観、新東京大観、首都東京大観など。このあいだ都立図書館に行った時に3冊ほど見て分かった。これ、年代ごとにアップデートしている東京の紹介本なのだ」
「躍進の杉並と似たような趣旨で新しい版が次々と出ているわけだね」
「戦前から戦後にかけて出ていることも同じだ」
「なるほど」
「他の地域にはその地域の似たような本があるのかもしれない」
「実際に見てどうだった?」
「最初の【東京大観】は写真がほとんどない文字だけの本で、紹介している場所も大ざっぱという感じだったが、その後は写真と厚みがどんどん増えて、凄く手応えがある。いろいろ面白い写真が載っているぞ。じっくり見たい本だよな」
「【躍進の杉並】と【東京大観】のどっちが見たいの?」
「両方だ」